海上保安レポート2003
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コラム


『夫や家庭は妻(あなた)が守る!「奥様たちへの海難防止指導」』を実施

 七尾海上保安部(所在地:石川県七尾市)では、冬季海難防止協調運動を実施するにあたり、「嫁さんに言われれば、効果があるのではないか。」という企画担当者の発想から、平成14年11月16日、プレジャーボート所有者の奥様及び漁業婦人部の方たち40名に対して海難防止講習会を開きました。

 プレジャーボート所有者本人に対しては、海上保安庁から救命胴衣の着用を呼びかけてはいますが、着用率が思うように上がりません。このため、奥様や家族から救命胴衣の着用を求めた方が実効性が上がるのではないかという発想から、家庭を守る(仕切る?)奥様からご主人を説得してもらうことにしました。その名も「愛の搦め手作戦・奥様たちへの海難防止指導」と題して、ご主人が救命胴衣を着用せずにはいられない家庭づくりをお願いしました。

 キャッチコピー「夫や家庭を妻(あなた)が守る・出かける前に愛の声・救命胴衣の着用を」が大きく書かれたリーフレットを配布し、最近の石川県内等で発生した海難で、救命胴衣を着用していれば助かったかもしれない事例をあげ、救命胴衣の着用、携帯電話の携行、もしものときは118番への連絡を指導しました。

 引き続き、市内の保険会社職員の方から、「保険の豆知識」と題して、海難事故の際の損害賠償保険の仕組みを自動車保険と対比しながら、分りやすく解説してもらいました。

 また、ご主人が釣ってきた魚を奥様たちがおいしく料理できるように、全国的にも有名な七尾市内の旅館の料理長の協力を得て、簡単な魚のさばき方の実演や試食会などの即席料理教室も行われました。

 海難防止指導講習だけではなく、保険制度の説明、釣った魚の調理方法と趣向を凝らした七尾海上保安部の試みに、奥様たちも楽しい一時を過ごしながら、ご主人が釣りなどで海に出る時には、海を甘く見ることなく、必ずご主人に救命胴衣を着用するようにきつく言わなければと、日頃からの海難防止意識を持つことの大切さを改めて認識された様子でした。

救命胴衣着用の重要性について説明を受ける参加者
救命胴衣着用の重要性について説明を受ける参加者

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