海上保安庁Q&A
船に書いてあるPLHやPLなど、どんな意味があるの?
海上保安庁の船舶についてはそれぞれ別々の番号をつけることになっています。これにより、海上保安庁の船舶は、他の船舶とはっきり区別することができるのです。例えば、横浜海上保安部所属のヘリコプター搭載の大型巡視船やしまには「PLH22」という番号が付けられています。
それぞれの意味は表のとおりです。
巡視船艇の名前の由来は?
巡視船艇はその大きさや役割により、PLH型(ヘリコプター2機搭載型・1機搭載型)、PL型、PM型、PS型、PC型、CL型、FL型、FM型と分類され、それぞれ次の表のように配属地域にちなんだ船名がつけられています。
海難救助にかかった費用は誰が払うの?
海上保安庁などの公的機関が行う捜索活動や救助活動にかかる費用については、山岳遭難の場合の警察などによる捜索・救助もそうですが、遭難者などに請求することはありません。
また、怪我などをした人を病院に運ぶ場合でも、陸上まで巡視船艇や航空機で搬送しますので、費用はかかりません。
しかし、かかった費用はすべて国民のみなさんの貴重な税金から支出されています。皆さん、くれぐれも海難事故のないようにしてくださいね。
また、
「ライフジャケットの常時着用」
「携帯電話等の連絡手段の確保」
「緊急通報用電話番号『118番』の有効活用」
をお忘れなく。
「津波」ってどんな波ですか?
海底下の浅い所で大きな地震が起きると、海底が盛り上がったり、へこんだりします。この海底の変形に伴って海水が波となって周囲に広がっていきます。これが津波です。
津波の波高は、沖合では1メートル程度と低いのですが、海岸に近くなり水深が浅くなると急激に高くなります。平成5年に津波が奥尻島を襲った際には、高さ約30mもの津波が記録されています。
津波の「津」は、船の着く場所とか港を意味する言葉です。漁に出ていた漁師が沖合では津波に気がつかなかったのに、港に帰って初めてその被害を知ったということで、津波という言葉が生まれたといわれています。
地震により津波が予想される時は、とにかく、急いでなるべく高いところに逃げるようにしてください。
灯台の色や形について!
灯台は、航海をする人が自分の位置を確認する目的で設置されています。したがって、灯台の高さ、光り方などはそれぞれ固有のものとなっています。
灯台の色は、山の緑色、崖の茶色、空の青色など背景の色の中でも灯台が目立つように、白く塗っているのが一般的です。雪が沢山積もって灯台が見えなくなるような地域では、灯台を赤白、あるいは黒白の横じま模様に塗っているところもあります。港の防波堤に設置される灯台は、港の奥に向かって右側が赤、左側が白に統一されています。また、灯台の形は、どの方向から見ても同じ形に見えるように、円筒形、四角形、八角形、円すい形などで造られています。
しかし、まれに特殊な形をした灯台もあります。例えば、日本最大のロケット打ち上げ射場(種子島宇宙センター)のある鹿児島県種子島には、H2型ロケットをデザインした灯台があります。このように灯台は、地域に溶け込み、また人々に親しまれながら船舶交通の安全を見守っています。
西之表港沖防波堤北灯台
海の上で目立つ色は何色ですか?
海の上では、黄色やオレンジ色が目立ちます。小学生の帽子や救命胴衣も、そうですね。
都会の海はなぜ青くないの?
水の分子は青以外の光を吸収してしまうため、海から我々の目に入る光が青色だけになり、海は青く見えると考えられています。コップやお風呂、プールといった量の水では、吸収される光の量が少ないため、青く見えません(水がもともと青い場合は別です)。ある程度水深が深くないと、青く見えないのです。
また海の水が汚れていて、水以外の物質が多く溶け込んでいたり、不純物が浮かんでいたりした場合は、青い光も吸収してしまい、結果的に褐色に見えたりします。
海岸に近い、特に都会の海は、そもそも水深が深くないことと、水が汚れていることから青く見えないと考えられます。
広い海でなぜ船がぶつかるの?
確かに陸上と違って海の上は広く、一部のふくそう(混雑)する海域を除いては海上に渋滞はありません。しかし、海上には陸上と違って次のような理由があり、結果として海上交通事故が起こっています。
○ 一部の海域を除いて、海上には通らなければならない航路が決まっているわけではありません。しかし、フェリーなどの定期船の場合、距離や方位を経済的に考えると、港から港まで行くための海上のルートはおのずから限られてきます。船は海の上をそんなにバラバラに走っているわけではありません。
○ 効率のよい輸送機関である船は、その大きさ(重さ)に対して推力(馬力)は非常に小さくなっています。しかしそのことは、船の操縦性という面では、あまりよくないことを意味します。危ないと感じて、巨大タンカーが停止しようとしても4,000mも空走してしまうことがあります。このように安全である半径が長いため、直感的には「広い海では船はぶつからないのでは?」と思われるのですが、そうではありません。
○ 海の交通は2次元(面)、つまり平面上での動きであり、さらにその利用形態も、単なる移動の場所から、漁業のような海面の利用、プレジャーボートのようなレジャー目的もあり、バラバラです。トラックや自転車が走り回っている横で、畑を耕している人もいるような広場をイメージしてみてください。
海水は何リットルあるの?
約1,350,000,000,000,000,000(0が16個)リットル(13.5億立方キロメートル)です。
富士山と同じ大きさの容器で量っても2,250,000(225万)杯になります。(富士山の体積300立方キロメートル)
出典:理科年表平成15年版
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