2 船舶交通を支える海上保安庁
1 船舶交通と生活の関わり
陸上で生活する私たちにとって、船舶交通はなじみの薄いものかも知れません。しかし、船舶交通は私たちの生活を支える重要な社会基盤であると言っても過言ではありません。例えば、天然資源の乏しい我が国は、その大半を海外から輸入しています。我が国の貿易は輸送量(トン)を基準にすると99%以上を船舶による輸送に頼っています。
もし、東京湾などで大規模な海難が発生したらどういうことになるでしょうか。また、油が海上に流出し、火災が発生したとしたら…。海上保安庁は、消火作業や流出油の回収はもとより、事故発生現場付近の船舶交通の一時的な遮断も含めて事故への対応を行います。しかし、海上では、水深と船舶の喫水の関係により通航できる海域が制限されるところもあり、事故の規模によっては船舶が港に入出港できなくなってしまう可能性があります。
このため、そのような状況にならないよう、海上保安庁では海難の発生を未然に防止し、船舶交通の安全を確保するための業務に全力で取り組んでいます。
航路標識を整備する職員
航路しょう戒を行う巡視艇
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