海上保安レポート2003
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こんなところにも海上保安庁


広域防災基地の一角で《海上保安試験研究センター》

 東京都心からおよそ30km離れた立川市に、危機管理に携わる行政機関の集まる「立川広域防災基地」があります。ここは、広域的な災害が発生した場合における災害応急対策の拠点として整備されました。海上保安庁も、ここに災害に対応するための無線施設や食料、航空燃料などの備蓄施設、ヘリコプターの発着が可能な駐機場などの施設を置いています。

 この一角に海上保安庁の誇るものがもう一つあります。それが、「海上保安試験研究センター」です。

 海上保安試験研究センターは、海上保安庁が業務を行うために必要な資機材の試験研究や、海上における事件・事故の捜査などに関連した分析鑑定を行っています。

 特に、船舶の塗膜鑑定は、日本全国で唯一、この海上保安試験研究センターだけが行っています。船舶は海上にあることから錆びやすく、定期的な整備にあわせて船体の塗装が行われます。このため、車の塗装とは違い、塗膜に年輪のような模様が現れます。この年輪を見て、過去にどのような塗料が塗られたのかを鑑定し、船舶を特定します。

 この鑑定により、当て逃げ船が特定され、衝突事件の解決につながっているのです。

 このほかにも海上保安試験研究センターでは様々な鑑定、研究を行っており、海から離れたこの町で、現場で働く海上保安官の捜査活動を常にバックアップしています。

いろいろな塗膜の層構成
いろいろな塗膜の層構成

いろいろな塗膜の層構成

いろいろな塗膜の層構成

いろいろな塗膜の層構成

顕微鏡による塗膜の鑑定作業
顕微鏡による塗膜の鑑定作業

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