海上保安レポート2003
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本編

治安を維持するために


国内密漁対策

 皆さんの食卓にとって魚はなくてはならない食材の一つではないでしょうか。我が国の周辺海域は、水産資源の豊かな海域です。このため、私たちの口にする魚は多種多様です。中には生息数が少なく、貴重な魚もあります。このような魚を捕る漁業には、様々なルールがあります。このルールは、皆さんが魚を食べたいという市場ニーズに応えながらも、貴重かつ有限な資源が、乱獲等により枯渇することなく、将来にわたって安定的に私達の食卓に魚の供給ができるようにするため決められているものです。しかし、世の中には市場ニーズだけに目を向け、ルールを破って魚を捕る「密漁者」がいます。彼らは、水産資源の保護よりも、利益のみを追求しており、その中には密漁に伴う収入をその資金源とする暴力団関係者も暗躍しています。

 市場には魚がたくさん並んでいますが、密漁を許せば水産資源が枯渇し、その豊かさも昔話になってしまうかも知れません。豊かな食生活を守るためにも海上保安庁では密漁の未然防止や、悪質な事犯の徹底的な取締りに取り組んでいます。

1 目標

 海上保安庁では、地域からの密漁取締り要請に応えるため、密漁情報の提供を呼びかけて情報収集体制を拡充するとともに、水産庁などの関係機関との連携を図りながら密漁を防止しています。特に、資金稼ぎを狙う暴力団関係者が関与する悪質な密漁事案に対しては、その撲滅に向け厳格に対処し、摘発水準の向上に努めています。

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