治安を守るために
7 ロシア漁船による密漁・密輸問題について
外国漁船が我が国の港で水産物を水揚げするには、「外国人漁業の規制に関する法律(以下、「外規法」という。)」に基づき、外国政府の発行する積出証明書が必要です。
このため、北海道などに寄港し、カニなどの水産物を大量に水揚げするロシア漁船のうちの多数は、従来、積出証明書として「ポートクリアランス」を提示していました。
ところが、平成13年3月、ロシア政府から、「ポートクリアランスはロシア政府の正式な手続を経ていない。これらの漁船は日本への密輸を行っているものであり、水産資源保護等のため、日露が協力して取締りを行いたい。」との申入れがありました。事実関係を確認したところ、ロシア政府が正式な積出証明書として発行しているものは、「ポートクリアランス」ではなく、「貨物税関申告書」であることが判明しました。
そこで「貨物税関申告書」だけを外規法で定める積出証明書として取り扱うこととし、平成14年4月1日以降、これを提示するロシア漁船のみ、水産物の水揚げを認めることとしました。その一方で「ポートクリアランス」を提示するロシア漁船に対しては、退去を指導することとしました。
今後も海上保安庁では、水産庁などの関係機関と連携して、不法に日本で水産物の水揚げをする漁船の取締りを行っていくこととしています。
立入検査を行う海上保安官
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