海上保安レポート2003
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2 船舶交通を支える海上保安庁


2 船舶交通の安全確保とは

 船舶の交通ルールは、自動車などの陸上の交通ルールと違うところがいくつかあります。

 海には、陸上のような「道路」がないので、一部の海域を除き、基本的には自由に航行できますが、それでも最低限の交通ルールがあります。

 例えば、船舶同士がお互いに正面から近づき、衝突する可能性がある場合、自動車とは違って一般的にはお互いに右によけることになっています。つまり、右側通航が基本なのです。これは16〜17世紀の帆船の時代から現在まで変わることのない国際的なルールです。海上保安庁では、船舶の交通ルールの立案・運用や、ルールに基づく安全指導などの航行安全業務を行っています。

 また、現在の位置を示したり、船舶が航行できないような浅瀬を示すなど、船舶が安全な海域を航行できるよう灯台や浮標といった航路標識を設置して船舶への情報提供を行う航行援助業務も海上保安庁の業務です。

 具体的には、狭い湾内や港内など航行できる海域が制限された場所や、船舶交通がふくそうする海域には、船舶交通の安全を図るため「航路」を設定し、特別の交通ルールを定めるとともに、その航路を浮標により示し、船舶の安全航行に必要な情報提供などを行いながら、未然に事故の発生を防止しています。

 このように、航行安全業務と航行援助業務が一体となって船舶交通の安全確保がなされているのです。

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