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海上保安
最前線
ふくそう海域の海難ゼロを目指して! 運用管制官 栗林哲也 関門海峡の航路は、S字型に曲がり幅が狭く、見通しが悪いことから船舶が通航しにくい環境にあり、時には10ノット(時速約18km)以上の潮の流れが発生しますが、一方で航行船舶も多く、航路を横切る渡船も運航していますので、昔から航海の難所として知られています。 このため船舶の衝突や乗揚げ等の海難が多く、衝突した船舶が航路内に沈没し、長期間他船の航行障害となることもあります。 このような海難を未然に防止しようと24時間体制で航行船舶の動静をレーダーで把握しつつ、船舶に対し適切な情報提供を行うことにより、関門海峡の安全を守っているのが私達関門海峡海上交通センター(関門マーチス*1)の運用管制官です。 では、実際にどのようなことをしているのかを紹介します。 例えば、航行中の船舶が危険な状態だと判断した時には、直ちに次のような対応をとっています。
レーダー監視中の栗林運用管制官 このように情報提供を行った船舶から「ありがとう」と言われることを励みとし、また職務の重要性を感じ船舶が真に必要とする情報提供ができるよう心がけています。 この他にも関門マーチスではラジオ放送、FAX及びインターネットで関門海域の船舶の通航に必要な情報を提供する情報官やレーダー等の機器を保守点検する技術官が勤務しておりセンター職員一体となって関門海峡の船舶交通の安全を守っています。 *1マーチス MARTIS(Maritime Traffic Infomation Service) マーチスとは、海上交通センターに無線連絡をとる際の呼び出し名です。 |