|
海の相談室 豆知識(1) |
Q |
海の水は、なぜ塩辛いのですか?昔から海の水は塩辛いの? |
A |
実は、地球が誕生した今から約45億年前の海水は酸っぱい味だったそうです。
海ができたとき、大気中にあった水に溶けやすい塩素ガスが雨と一緒になって海に溶け込み塩酸となり、強い酸性を示すとともに酸っぱい味になったのです。
塩酸の海は、長い年月を経て、海中の岩石中の鉄やカルシウムなどを溶かし込み、海の水は、徐々に酸性から中性に変化して現在のような海になりました。現在、海水には、塩素イオンやナトリウムイオンをはじめとして、天然にある92の元素の全てが溶け込んでおり、これが塩辛さの原因となっています。 |
|
|
Q |
“七つの海”って言いますがどこのこと? |
A |
一般的に“七つの海”と言えば、「北太平洋」、「南太平洋」、「北大西洋」、「南大西洋」、「インド洋」、「北氷洋(北極海)」、「南氷洋」を言います。 |
|
Q |
波はなぜ起きるの? |
|
A |
波は外洋で強い風によって生まれます。これがうねりとなって移動してきて、岸に近づくと海底が浅くなるので、波の高さが高くなります。
夏の終わりの「土用波」は、遠くの台風によって生まれた“うねり”です。 |
|
海の相談室 豆知識(2) |
Q |
潮の満ち引きは何故起きるの? |
A |
潮の満ち引きによる海水面の変化を「潮汐(ちょうせき)」といいます。潮汐は、天体と地球の間に働く引力と遠心力との差によって起こります。特に月の影響を大きく受けます。
天体に面した海面は天体の引力により海水面が盛り上がり、反対側の海面は引力よりも地球と天体との公転による遠心力が強いので、海水面は同じように盛り上がり、どちらも満潮(まんちょう)になります。
太陽は月よりもはるか遠くにあるため、月の約半分の力で潮汐に影響を与えます。満月や新月(しんげつ)の時には、月と地球と太陽(新月の時は地球と月と太陽)が直線的に並び、月と太陽の引力が重なるので、海面の変化が大きくなりますが、これが「大潮(おおしお)」で す。
上弦(じょうげん)や下弦(かげん)の半月の時には、地球から見て月と太陽は直角の方向にあり、月と太陽の引力が打ち消し合うので、海面の変化は小さくなりますが、これが小潮(こしお)です。 |
|
海の相談室 豆知識(3) |
Q |
世界一干満差の大きい場所はどこ? |
A |
カナダ東岸のファンデー湾では、大潮の時の干満の差の平均は13.6メートルにもなります。
逆に、地中海や日本海では、数10センチメートルしか変化がありません。
ちなみに、日本で一番干満差の大きい所は、島原湾の住ノ江(佐賀県)で、大潮の干満の差の平均は5.4メートルです。 |
|
Q |
世界で一番深い海はどこ? |
A |
フイリピンの東方数千キロ沖にあるマリアナ海溝の中に“チャレンジャー海淵(かいえん)”があります。
海上保安庁の測量船「拓洋」(たくよう)が、この場所(北緯11度22.7分、東経142度35.3分[世界測地系,WGS-84])で水深を測定したところ10,920m(±10m)でした。ちなみに、海の深さは音波を使って測ります。 |
|
|
海の相談室 豆知識(4) |
Q |
日本の海岸線の長さはどの位? |
A |
海上保安庁の調べでは、日本の海岸線の総延長距離は、外周0.1km以上の島の海岸線まで入れると、33,889キロメートルになります。
地球一周の距離が約4万キロメートルですから、いかに長いかおわかりでしょう。 |
|
Q |
日本の島の数はいくつ? |
A |
「島」とは、自然に形成された陸地であって、水に囲まれ高潮時においても水面上にあるものをいいます(国連海洋法条約第121条)。
海上保安庁の調べでは、日本沿岸における外周0.1km以上の島の数は6,852島です。
また、日本で一番島の数が多い県は長崎県で、971島、次いで鹿児島県が605島、次いで北海道が508島となっています。 |
|
|
海の相談室 こぼれ話(1) |
依頼人: |
(「占い師」と称する女性から)
奈良と伊勢と東京の満潮時刻を知りたいのですが? |
相談室: |
伊勢と東京は判りますが、奈良県は“海”が有りませんよ。何にお使いになるのですか? |
依頼人: |
神社でお祈り(ご祈祷)するのに、満潮の5分前が最も効果(御利益)があると言われておりまして…。 |
相談室: |
へぇー、それは初耳ですネ。奈良県は紀伊半島の中央ですから、大阪湾か伊勢湾の値を使うしかありませんが、奈良の何処の神社へ行かれるのですか? |
依頼人: |
取り敢えず、○○神宮へお参りしたいと思っているのですが。 |
相談室: |
○○神宮だと大阪寄りですから、大阪湾の満潮時刻をお教えします。 |
この占いは当たるのだろうか・・・?
|
|
海の相談室 こぼれ話(2) |
依頼人: |
(中年の男性から)
テレビで見たけど、赤潮って赤いけど、黒潮って黒いのかい? |
|
相談室: |
ご存じだと思いますが、赤潮は、プランクトンの死骸が浮いて赤くなっているものです。 |
依頼人: |
ということは、黒潮は、黒いのが浮いているのかい? |
相談室: |
違います。黒潮は海流の名称です。
フィリピン東方から日本の太平洋岸を通過して犬吠埼から金華山付近の間で東方へ流れている世界でも有数の海流の名前です。 |
依頼人: |
ところで、黒潮はいつ頃出来たんだい? |
相談室: |
…?(しばし沈黙。)
詳しいことは判りませんが、地球に海が出来た頃から流れはあったと思います。 |
依頼人: |
へぇー、結構古いんだ。 |
|
海の相談室 こぼれ話(3) |
依頼人: |
(江ノ島で、友人の船で釣りをして帰宅した主婦から)
今日、釣りに行ったら、波が有りませんの。サーファーも見あたりませんの。
魚は釣れませんし、友人は「潮が動かない」って言ってましたし、満潮・干潮が無かったら、天変地変の前兆じゃ無いかと心配になって電話いたしましたの。 |
|
相談室: |
波が無いのは風が無かったからでしょう。波が無いからサーファーが居なかったと思います。潮が動かないと言うのは、釣り仲間で潮の流れが無いと言うことで、潮の干満には関係ありません。
ちなみに、今日は潮の干満が少ない日です。ご心配は要りません。 |
依頼人: |
あー良かったワ。とても心配しておりましたのヨ。 |
相談室: |
ところで、差し支え無ければおうかがいしたいのですが、海の相談室のことを、どうしてご存じだったのですか? |
依頼人: |
以前に釣りの人から、海のことは「海の相談室」に聞けって、電話番号を聞いておりましたの。 |
|
|