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海の安全のために(1)日本周辺のすべての海図が変わりました改正されたSOLAS条約*1(1974年の海上における人命の安全のための国際条約)の附属書第5章(以下附属書という)が発効する平成14年7月以降は、自動船舶識別システム(AIS*2)をある一定基準を満たす船舶に備え付けることが義務づけられるとともに、電子海図表示システム(ECDIS*3)が、紙海図と同等のものと認められます。これらで使用される緯度・経度は、世界中で共通に使える世界測地系を基準として使用するようSOLAS条約の技術基準によって定められています。 また、世界測地系を使用するGPSが急速に普及しています。 一方、日本の海図は、これまで日本独自の測地系である日本測地系に基づき作成され、世界測地系の海図と比べ最大500メートルのズレがありました。このため、海上交通の混乱を避け、また衝突、座礁等を未然に防ぐため、附属書の発効までに日本の海図を世界測地系に変えておく必要がありました。 そこで、平成13年6月に測地系の基準を定めた水路業務法を改正するとともに、平成14年3月末までに海上保安庁の刊行するすべての日本周辺の海図の緯度・経度を日本測地系から世界測地系に変更しました。 *1SOLAS (International Convention for the Safety of Life at Sea [IMO,1974 ]) *2AIS (Universal Ship-borne Automatic Identification System ) *3ECDIS (Electronic Chart Display and Information System ) |