海上保安レポート 2017

はじめに


TOPICS 海上保安の一年


特集 平和な海の継承〜海上保安庁の使命〜


海上保安官の仕事


海上保安庁の 任務・体制


■本編

1 治安の確保

2 生命を救う

3 青い海を守る

4 災害に備える

5 海を知る

6 交通の安全を守る

7 海をつなぐ


語句説明・索引


図表索引


資料編

TOPICS 海上保安の一年 > 04 西之島周辺海域の海図作製のための調査
TOPICS 海上保安の一年
04 西之島周辺海域の海図作製のための調査
西之島調査中の測量船「昭洋」
西之島調査中の測量船「昭洋」
 
上陸のため、島に向かうゴムボート
上陸のため、島に向かうゴムボート
 
西之島の上陸調査の様子
西之島の上陸調査の様子

西之島では、平成25年11月に噴火が始まり、平成27年11月までの間、大量の溶岩を噴出するなど、活発な火山活動が続きました。噴出した溶岩は、噴火前の西之島をほぼ覆い尽くし、新たに形成された陸地によって島の面積は噴火前の約12倍にまで拡大しました。日本近海で海底火山の噴火により島が拡大したのは、昭和48年の西之島新島以来40年ぶりのことです。

噴火が落ち着き、静穏な状況になった後も、主に航空機により西之島の噴気の様子や地表の熱の状況の観測を続けていましたが、平成28年8月に噴火警報が縮小されたことから、同年10月22日から11月8日までの間、測量船「昭洋」を派遣して、海上保安庁として噴火後初めて上陸するとともに、周辺海域で水深調査や潮汐観測等を行いました。さらに、航空機による航空レーザー測量を実施し、海岸線付近の詳細な地形を測定しました。海底火山の噴火開始から静穏化まで、島が拡大する様子についての継続的な観測は、世界的にも大変珍しい事例です。これらの調査成果を基に海図が作製されることで、新たな領海等の範囲が画定し、我が国の領海排他的経済水域(EEZ)が拡大することとなります。

また、本調査にあわせて国土地理院職員による地図作製のための調査も行われました。

(詳細は、5 海を知る CHAPTER I 海洋調査 西之島及びその周辺海域における調査