尖閣諸島周辺海域の中国漁船 |
中国漁船と中国公船 |
中国漁船乗組員を救助する巡視船搭載艇 |
平成28年8月5日、約200隻から300隻の中国漁船が尖閣諸島周辺海域に見られるなか、中国漁船に続いて、中国公船1隻が尖閣諸島周辺領海に侵入し、その後も中国公船が中国漁船に引き続く形で領海侵入を繰り返す事案が発生しました。この8月5日、7日、8日及び9日の4日間で、領海侵入した中国公船は延べ28隻に上り、接続水域内で同時に確認された中国公船は、8月8日には、最大15隻に達しました。尖閣諸島周辺海域において中国公船が中国漁船に引き続く形で領海侵入を繰り返したこと、また接続水域内で同時に確認された中国公船が最大15隻にも達したことは、今回が初めてでした。海上保安庁では、全国からの応援派遣により必要な勢力を確保し、中国公船等に対して領海に侵入しないよう警告するとともに、警告にもかかわらず領海に侵入した場合には、退去要求や進路規制等を行い、領海外に退去させました。
このような中国公船との緊張が続く8月11日朝、尖閣諸島・魚釣島北西約67kmの海上で、14名乗組みの中国漁船がギリシャ船籍の貨物船と衝突する事故が発生しました。海上保安庁では巡視船及び航空機を急行させ、漂流している乗組員6名を救助するとともに、残りの行方不明者8名の捜索にあたりました。この救助活動については、現場及び外交ルートにて、中国側から謝意が示されました。
(詳細は特集 平和な海の継承〜海上保安庁の使命〜 I 我が国周辺海域を取り巻く情勢 1 尖閣諸島周辺海域における領海警備 2. 中国公船等の状況 )