▲座礁した「GIANT STEP」号から 流出する鉄鉱石 |
▲転覆した「第三明好丸」 |
▲吊り上げ救助される乗組員 |
さらに10月24日には、茨城県鹿島港内で中国籍鉱石運搬船「OCEAN VICTORY(オーシャンビクトリー)」号(総トン数88,853トン、乗組員24名)及びパナマ籍鉱石運搬船「ELLIDA ACE(エリーダエース)」号(総トン数85,350トン、乗組員20名)が相次いで座礁する事故が発生しました。悪天候のなか幸いにも2隻の乗組員は全員無事救助されました。
海上保安庁では、いずれの海難に対しても特殊救難隊を出動させるなどして全力で捜索救助活動を行いました。
これら低気圧の接近に際し、気象庁から海上暴風警報が発表されており、海上保安庁でも船舶に対し無線放送等により気象情報の周知や強風による事故の防止に関する注意喚起を行いました。しかしながら、判断の甘さにより急速に発達した低気圧から避難するタイミングが遅れ、海難に至ったと思われます。
今後とも荒天に関する情報提供を確実に行うとともに、パンフレットを利用するなどして気象情報の早期把握等の安全対策について指導を徹底していきます。
なお、鹿島港では、これらの座礁事故の発生をふまえ、関係行政機関等で構成する「現地連絡会議」を設置し、再発防止対策の検討が行われました。今後も引き続き関係者が一致協力して再発防止に取り組んでいくこととしています。
■10月の主な海難の発生位置図