海上保安レポート 2007

●はじめに


■TOPICS 海上保安の1年


特集 海洋国家「日本」と海上保安庁
〜海洋権益保全への取組み〜

はじめに

1.これが現場第一線

2.海洋調査に迫る


海上保安庁の業務・体制


■本編

治安の確保

生命を救う

青い海を護る

災害に備える

海を識る

航海を支える

海を繋ぐ


海上保安官を目指す


語句説明・索引


図表索引


資料編


特集 > 1.これが現場第一線
1.これが現場第一線

魚釣島
▲魚釣島
領海警備中の巡視船と航空機
▲領海警備中の巡視船と航空機
 我が国は、四面を海に囲まれていることから、領海の限界線が等しく国境線ということになります。また、領海の基線から200海里まで設定できる排他的経済水域については、我が国と隣接しているロシア、中国、韓国との基線間の距離が400海里に満たないため、お互いの管轄海域を協議して決める必要がありますが、各国間での交渉により同意が得られず未だに境界線は定まっていません。
 我が国は、不法占拠されている北方領土及び竹島に係る領土問題、尖閣諸島付近海域における中国等による領有権主張問題等を抱えていますが、海上保安庁では、我が国の領海における主権を確保するために領海警備を的確に実施していくことに加え、領海の外に広がる広大な排他的経済水域では、外国漁船による不法操業等に対する監視警戒を行い、我が国の海洋権益を保全しております。現在でも、違法操業をした外国人漁業者が投石等の過激な抵抗をしながら逃走を図るなど、海上保安官が非常に危険な状況にさらされることもあります。
 ここでは海上保安官の生の声とともに、海上保安庁の海洋権益にかかる仕事について紹介します。