▲入港している北朝鮮籍の貨物船

▲入港禁止決定に伴う訪船指

　平成18年7月5日未明、北朝鮮はミサイルを発射、ミサイルは日本海のロシア沿岸部に落下しました。海上保安庁では発射の情報を入手後、直ちに対策室を立ち上げ、落下場所の情報収集を行うとともに、収集した情報をもとに船舶への航行警報の発出などを実施しました。
　さらに北朝鮮は、平成18年10月9日午前、核実験を実施しました。これを受けて日本政府は、外交的な努力を行うとともに日本政府としての対応を検討し、7月のミサイル発射時に北朝鮮籍貨客船「万景峰（マンギョンボン）92」号のみに課した入港禁止措置を北朝鮮籍の全船舶に課しました。また北朝鮮からの全ての品目の輸入の禁止や北朝鮮籍を有する者の入国禁止等の措置をとりました。
　この北朝鮮の核実験に対しては、各国の非難の声が集まり、国連の安全保障理事会において北朝鮮の核実験実施を非難する決議が採択されました。これを受け我が国では、北朝鮮への奢侈（ししゃ）品（ぜいたく品）及び大量破壊兵器関連貨物等の輸出等を禁止しました。
　海上保安庁では、我が国において北朝鮮への制裁措置が決定されたことに伴い、海上における法令の執行機関として、北朝鮮籍船舶の監視・警戒など入港禁止、輸出入禁止にかかる措置を的確に実施しています。