海上保安レポート 2015

はじめに


TOPICS 海上保安の一年


特集 離島周辺や遠方海域における海上保安庁の活躍


海上保安庁の任務・体制


■本編

1 治安の確保

2 生命を救う

3 青い海を守る

4 災害に備える

5 海を知る

6 交通の安全を守る

7 海をつなぐ


目指せ! 海上保安官


語句説明・索引


図表索引


資料編

1 治安の確保 > CHAPTER II 国内密漁対策
1 治安の確保
CHAPTER II 国内密漁対策

我が国周辺海域は、豊かな水産資源に恵まれていますが、これらの資源は決して無尽蔵ではありません。そこで、漁獲量の制限や操業区域・期間を定めるなど適切な資源管理を行うための「ルール」が定まっています。しかしながら、この「ルール」に従わない一部の漁業者や暴力団等の密漁組織による水産資源の乱獲は後を絶ちません。

海上保安庁では、関係機関とも連携・協力しつつ、悪質な密漁事犯の徹底した監視取締りを行い、漁業秩序の維持を図っています。

平成26年の現況

平成26年の密漁事犯の送致件数は2,452件で、前年と比べ50件増加し、6年連続で2,000件を超え、依然として高い水準で推移しています。

密漁は、実行部隊と買受業者が手を組んだ組織的な形態で行われるもののほか、取引価格の高い漁獲物に目をつけた暴力団が資金源とするために関与する場合も見受けられ、その手口は悪質かつ巧妙です。


密漁に使用された船及び漁具等
密漁に使用された船及び漁具等
密漁された「ナマコ」
密漁された「ナマコ」
今後の取組み
漁業関係法令違反の送致件数の推移
漁業関係法令違反の送致件数の推移

海上保安庁では、捜査能力の更なる向上や採証資機材等の充実を図り、悪質・巧妙化する密漁事犯の厳格な監視取締りに努めます。また、関係機関や漁業関係団体等とともに、不法に採捕した漁獲物の流通を遮断するための対策を講じるなど、密漁を根絶するため、引き続きあらゆる面からの対策を推進していきます。