海上保安レポート 2007

●はじめに


■TOPICS 海上保安の1年


特集 海洋国家「日本」と海上保安庁
〜海洋権益保全への取組み〜

はじめに

1.これが現場第一線

2.海洋調査に迫る


海上保安庁の業務・体制


■本編

治安の確保

生命を救う

青い海を護る

災害に備える

海を識る

航海を支える

海を繋ぐ


海上保安官を目指す


語句説明・索引


図表索引


資料編


本編 > 治安の確保 > 4. 不審船・工作船対策
4. 不審船・工作船対策
目標
 海上保安庁は、関係機関や沿岸住民の協力のもと、巡視船艇・航空機の警戒による不審な船舶に対する監視を強化するほか、発見時にはこれを確実に停船させて立入検査を実施し、犯罪を認めた場合には犯人の逮捕等適切な捜査活動を行うことにより、海上の安全の確保と秩序の維持を目指します。
平成18年の現況
 海上保安庁では、これまでに日本近海において21隻の不審船・工作船を確認しました。今後も海上における一義的な法執行機関として適切に対処すべく、海上保安官の安全を確保しつつ、不審船・工作船への的確な対応が行えるよう巡視船艇の整備をはじめとした不審船対応能力の強化を進めています。
 平成18年度は、命中精度の高い射撃が可能な射撃管制機能(FCS)付40ミリ機関砲を装備し、高速性能も有する、「2,000トン型巡視船(ヘリ甲板付高速高機能)」2隻、「1,000トン型巡視船(高速高機能)」2隻が新たに就役しました。これにより、不審船対応を主目的とする巡視船は、高速特殊警備船を含め11隻就役しています。
 また、これらの巡視船を中心に不審船対応能力向上のための訓練を実施したほか、海上自衛隊との間でも共同訓練を実施しています。
 このほか、関係機関や海守(うみもり)などの民間ボランティアとの情報交換を緊密に行うことにより、不審船発見に関する情報収集体制の強化を図っています。
今後の取組み
 今後とも不審船対応能力の向上を目的とした各種訓練を実施するとともに、関係機関等との連携を一層強化して、不審船・工作船の早期発見に努め、不審船発見時には厳格に対処すべく、不審船対応能力の維持・向上に努めていきます。

工作船の展示

 海上保安資料館横浜館には、平成13年12月22日に発生した「九州南西海域における工作船事件」の際に沈没した後、引き揚げられた工作船及び回収物などを展示しています。平成19年2月11日には見学者が70万人を突破しました。

場所 横浜海上防災基地
(神奈川県横浜市中区新港1-2-1・赤レンガパーク隣)
公開時間 午前10時から午後5時まで
(閉館30分前に受付終了)
休館日 毎週月曜日(休日の場合は翌平日)
年末年始(12月29日から1月3日)
見学料 無料
問い合わせ先 第三管区海上保安本部総務部総務課
(電話 045-211-1118
海上保安資料館横浜館
(電話 045-662-1185

引き揚げられた工作船
▲引き揚げられた工作船