大陸棚というと、沿岸域の傾斜が緩やかな海底、というイメージをお持ちの方がほとんどなのではないでしょうか。ところが、国際条約では、資源を沿岸国のものとすることができる海底の範囲を大陸棚といっています。その範囲は、地形や地質が陸と繋がっていることを国連の委員会に証明できれば、沿岸から最大350海里(約650km)まで拡げることができるのです。
このため、政府全体で大陸棚調査を推進しています。これまでも、海洋科学及び国際法に関する有識者から調査内容についての助言を得つつ、平成16年度から第一段階の調査として関係省庁連携の下、政府全体で大陸棚調査を実施してきました。
さらに、これまでの調査内容等の検討、有識者からの新たな助言を踏まえ、「大陸棚調査・
海洋資源等に関する関係省庁連絡会議」において、今後の取組みの方針、スケジュール等を内容とする「大陸棚画定に向けた基本方針」が定められました。これに基づき、平成17年度からは第二段階の調査がスタートしました。海上保安庁も、私たちの子孫が海の恵みを享受できるよう、海域調査の専門家として今後とも大陸棚調査に貢献していきます。
詳しくは、特集1「海洋権益の保全とテロ対策大陸棚の限界画定のための調査」をご覧ください。