海上保安レポート 2004

●はじめに


■TOPICS 海上保安の1年

  1. 水際でのテロ対策! 
    国際船舶・港湾保安法の施行
  2. Team Samurai 04! 
    東アジアで初! PSI海上阻止訓練を日本で開催る
  3. 豪雨、台風、地震!日本列島各地につめ跡
  4. 尖閣諸島「魚釣島灯台」の管理開始
  5. 海上保安資料館横浜館竣工 工作船展示、再び
  6. タイ国津波災害での捜索救助活動
  7. 石垣航空基地急患輸送実績2,000名達成!
  8. フィリピン人船員等による覚せい剤密輸入事件を摘発
  9. AIS(船舶自動識別装置)を活用した次世代型航行支援システムの運用開始
  10. 大陸棚画定調査は第二段階へ!
  11. 初めて海底の動きを捉えた! 
    宮城県沖海底地殻変動観測
  12. 「関西空港海上保安航空基地」「和歌山海上保安部」発足
  13. 進む!諸外国海上保安機関との連携・協力 海上保安機関長官級会合等の開催
  14. 映画「海猿 ウミザル」の撮影に協力

■特集1 海洋権益の保全とテロ対策

■特集2 海保の救難


■本編

治安の確保

生命を救う

青い海を護る

災害に備える

海を識る

航海を支える

海をつなぐ連携


海上保安庁の業務・体制


海を仕事に選ぶ


海保の新戦力


その他


資料編



 
TOPICS > 海上保安の一年 > 9.AIS(船舶自動識別装置)を活用した 次世代型航行支援システムの運用開始
9.AIS(船舶自動識別装置)を活用した次世代型航行支援システムの運用開始

▲運用管制卓のAISの状況
 船舶交通がふくそうする東京湾及びその周辺海域において、航行管制の円滑化、情報提供の高度化を図るため、平成16年7月から東京湾海上交通センターにおいて国内で初めてのAIS(船舶自動識別装置)*1を活用した次世代型航行支援システムの運用を開始しました。
 同システムは、AIS陸上局7局を東京湾及びその周辺海域に配置することにより、従来のレーダー監視海域に比べはるかに広い海域において、AIS搭載船舶の動静把握を可能にするとともに、AIS搭載船舶に対し、安全航行に必要な気象情報や工事情報などを文字(英語のみ)により提供することも可能となりました。さらに、同システムを運用することにより、 従来、船舶から海上交通センターにVHF無線を使用して行っていた位置通報*2を省略することが可能となり、AIS搭載船舶の操船者の負担軽減や通信のふくそう防止が図られるとともに監視業務の充実・強化にもつながっています。
 また、平成16年10月には、AIS先進国から専門家を招いて「航行援助分野におけるAISの活用に関する専門家会議」を開催し、各国の取組み状況や現在の課題と対応について討議しました。日本からは、電子航行支援システムの研究開発を進め、その結果をIALA(国際航路標識協会)に報告することを提案し、参加者からの理解が得られました。