ワークライフバランス ~仕事と私生活の両立~
海上保安庁の業務は、24時間365日休むことができません。しかしながら、職員のワークライフバランスに配慮するため、育児や介護を配偶者等のパートナーとともに分担しながら、仕事と家庭を両立できる環境を整備しています。
男性職員の妻の出産時の特別休暇取得
私は、巡視船乗組員として、そして、潜水士として、海難救助業務等に対応しています。そのため、昼夜を問わない海難への対応がありますが、支えとなり活力の土台となるのは家族の存在です。いつも支えてくれる妻への恩返しや子供と時間を一緒に共有したいという思いから、両立支援制度を活用して配偶者出産休暇及び育児参加のための休暇取得を考えました。
理解ある上司や職場環境にも恵まれ、快諾をいただき10日程休暇をいただきました。休暇取得中は時間的にも心にも余裕が生まれ、妻のケアや長女と公園で一緒に遊ぶことに全力を注ぐことができました。
父親としての役割や妻への感謝を再認識し、新しい命の誕生という感動的な瞬間に立ち会うことができ、とても幸せになります。
第三管区海上保安本部 横浜海上保安部 巡視船いず 航海士補
私は、機関士補として機関科作業に従事すると共に、警備救難業務や航路しょう戒業務を遂行し、月間数回の1泊2日の勤務もあります。平成30年10月、第1子が生まれた際に「配偶者出産休暇」と「育児参加のための休暇」を取得しました。結婚当初、私と同じ九州出身の妻が地元で働いていたため、妻とは離れて暮らしており、妻が妊娠してからも上司や同僚に帰省等の相談をして、今回、両立支援制度による休暇を取得することにしました。
今回、妻の出産が予定より早まる等の思わぬ事態があったものの、特別休暇を取得できたことで、無事、出産に立ち会うことができました。この休暇制度を利用するにあたり、理解ある上司、同僚のおかげで、配偶者としての責任を果たすとともに、掛け替えのない時間を家族と共に過ごすことができたことを大変感謝しています。
第六管区海上保安本部 尾道海上保安部 巡視艇みちなみ 機関士補
時短勤務(育児時間勤務)
私の主な業務は、テロ対策や密輸・密航事犯の取締りで、外国船舶への立入検査や、監視取締艇に乗船して巡視警戒といった業務も行っています。
私には保育園に通う3歳の息子がいますが、保育園の送迎のために育児時間制度を利用しています。育児時間制度とは、小学生未満の子供を育てる職員が一日につき2時間まで勤務を免除できる制度で、私は勤務時間の前後にそれぞれ30分ずつ利用し、その時間を息子の保育園の送迎にあてています。
育児時間制度のおかげで、息子の通園準備や帰宅後の家事など、時間に追われることなく充実した生活を送っています。仕事と育児の両立は大変なこともありますが、子供の成長が仕事へのエネルギーになり、仕事で得られる達成感も大きくなりますので、良いこともたくさんあります。今後も、仕事も育児も楽しみながら成長していきたいです。
第五管区海上保安本部 大阪海上保安監部 救難係
2人目の子供(長男)が生まれ、妻の負担軽減のため、また、妻のご両親への負担が増えないように、妻と相談して、時短勤務を取得する決断をしました。その後、上司に相談したところ家庭の事情をよく理解していただき、快諾してもらいました。
1ヶ月間午前勤務することとし、午後は妻が病院等に行く際のサポートをしたり、長女の面倒を見ることで、妻は長男の世話に専従できるようになっていたと思います。職場では課内の職員にワークシェアしていただいたお陰で業務が停滞することはありませんでした。時短勤務させてもらった結果、長女が懐くようになり、今では出勤時泣かれるくらいです(笑)。
家族のつながりが一段と強くなったと実感しています。私は船舶技術部の勤務が2年目であったため、業務手探り状態の1年目とは異なり、上司にもより相談しやすい環境にあったのかもしれませんが、この制度を活用して本当に良かったです。
第六管区海上保安本部 船舶技術部 技術課 船舶工務官