女性にも開かれた 幹部登用の道

ヘリパイロットの経歴を持つ女性航空基地次長

子供の頃から正義のヒーローが大好きで、大学での勉強が、人命救助など人の役に立つ海上保安官の仕事に直結する海上保安大学校に憧れて入学しました。
在学中に世界一周の遠洋航海が始まり、女性にもパイロットへの道が開かれ、卒業後、航海士、飛行機、回転翼の操縦資格を取得しました。
現場配属後は航空機に搭乗し、パトロールや、海難救助、災害等の各種緊急事案、密航、密輸、密漁等海上犯罪への対応など、幅広い海上保安業務に従事しました。一報を受け、真っ先に現場に駆けつける海上保安官の仕事は、やりがいを肌で感じることのできる職場です。
航空基地飛行士から始まった海上保安官人生は、男女差無くチャンスをいただき、機長、飛行長、管区本部救難課長など、陸上勤務も含め様々な経験をさせていただきました。現在、中部空港海上保安航空基地の次長として勤務し、海で繋がる皆様と協力しながら進める海上保安官の仕事を誇らしく思っています。
上:中部空港海上保安航空基地 飛行長
下:中部空港海上保安航空基地 次長。


国際派 女性船長!

私は現在、PC型巡視艇の船長として第十管区の離島周辺海域において海上犯罪の取締りや海難への対応等を行っています。船艇の運航はもちろん、共に汗を流す乗組員のマネジメントが船長としての重要な役割であり、そこに難しさもやりがいも感じる毎日です。常に、チームとして最高のパフォーマンスが発揮できるよう指揮を執ること、そして乗組員の命を預かっていることを肝に銘じて業務に取り組んでいます。
また、数年前に世界海事大学へ留学の機会をいただき、国際社会が直面する諸問題を海という側面から考え、議論し、同じ海を舞台に活躍する世界中の仲間との絆を築くことができました。その経験を生かし、本庁では国際会議や外国海上保安機関等との調整業務を担当し、海が繋ぐ世界とその海を最前線で守る海上保安庁の任務の奥深さを感じました。
今後、海上保安業務もさらに多様性・重要性を増す中、前例や固定観念にとらわれず幅広い視野で物事を考え、新しいことに挑戦し続ける海上保安官でありたいと思います。
上:本庁総務部 国際・危機管理官付
下:巡視艇いそなみ 船長