海上保安レポート 2015

はじめに


TOPICS 海上保安の一年


特集 離島周辺や遠方海域における海上保安庁の活躍


海上保安庁の任務・体制


■本編

1 治安の確保

2 生命を救う

3 青い海を守る

4 災害に備える

5 海を知る

6 交通の安全を守る

7 海をつなぐ


目指せ! 海上保安官


語句説明・索引


図表索引


資料編

6 交通の安全を守る > Column Vol.12 犬吠埼灯台点灯140年
6 交通の安全を守る
Column Vol.12
犬吠埼灯台点灯140年
第三管区海上保安本部

第三管区海上保安本部銚子海上保安部管理の犬吠埼灯台は、明治7年11月15日の点灯から今年で140年目を迎えました。

平成26年11月15日には灯台構内で『灯台140周年記念セレモニー』が行われ、銚子市民を中心に地元のシンボルである灯台の140歳が盛大に祝福されました。

明治期の日本では、諸外国との間に灯台の建設を約束する「江戸条約」と「大阪条約」が結ばれ、灯台の建設が国家事業として積極的に進められておりました。当時の政府は、太平洋に突出した房総半島東岸の犬吠埼に灯台を設置する必要性は極めて高いと判断し、犬吠埼灯台の建設が決まったとされています。

明治期に建設された灯台は全国に約120基残存しており、このうち今なお現役の灯台として活躍しているものも64基あります。イギリス人土木技師リチャード・ヘンリー・ブラントンにより設計され、日本人技師たちの発案により地元千葉県産のレンガで造られた犬吠埼灯台は、点灯以来幾多の地震や戦災を乗り越えて現在もなお健在であり、文化的にも歴史的にもその価値が高く評価され、「日本の灯台50選」、「世界の灯台100選」に選ばれるとともに、平成22年度には国の登録有形文化財に登録されました。

白亜の素晴らしい雄姿を誇る犬吠埼灯台。これからも地元に深く愛されながら、銚子沖を航行する船舶の安全を見守り続けていきます。


点灯140年目を迎えた犬吠埼灯台
点灯140年目を迎えた犬吠埼灯台