初代くしきのLGC (Kushikino Life Guard Children)誕生!!
第十管区海上保安本部
鹿児島県薩摩半島西部海域を含む東シナ海においては、春一番等の急激に発達する低気圧により幾度となく海難が発生し、多くの尊い人命が奪われています。今から30年前の昭和60年3月、乗船していた27名全員が死亡、行方不明となった瀬渡船「開洋丸」転覆事故もこの頃です。
串木野海上保安部管内の海事関係50機関で構成する「串木野地区海難防止強調運動推進連絡会」では、こうした海難の未然防止と被害の局限を図るため「春は一番! 南風(はえんかぜ)に気をつけて!」をスローガンに、2月初旬(立春)から3月下旬(春分の日)まで「春一番による海難防止強調運動」を展開しています。
この運動は、平成24年度から全国初の試みとして串木野地区独自で実施しており、第2回目となった平成25年度は、より効果的な周知啓発活動ができないものかと検討を重ね、全国で活動しているライフジャケット着用推進員であるLGL(Life Guard Ladies)をヒントに、職員の4歳から5歳の子供4人を起用した“くしきのLGC(Kushikino Life Guard Children)”を結成して周知用ポスターを2種類作製しました。
LGLは、漁協女性部を中心に結成されており、母親や妻の立場で事故防止を呼びかけているところですが、可愛いらしい子供たちの呼びかけがあれば、注目度もきっと上がり、ポスターを見た人が、自分の子供や孫に置き換え、「待っている子供や孫がいる。無理な計画や行動はやめて安全運航に心掛けよう。」となって欲しいとの願いを込めました。
同ポスターを見た関係先からの評判は上々で、幸いにも本運動期間中に春一番等の低気圧による荒天が原因で発生した海難はなく、子供たちの呼びかけと串木野海上保安部職員による周知啓発活動の成果が得られる結果となりました。
その後、くしきのLGCはポスターに留まらず、海難防止講習会のスライドやメモ帳の表紙にも採用され、海難未然防止の一役を担っています。
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