人命を救うために

(2)命を救った自己救命策 〜大切な命は自分で守る!!〜
 不幸にして海中に転落したときに、大切な命を自分で守るためには、「海上に浮いていること」、「連絡手段を持っておくこと」、そして、「速やかに救助要請をすること」が極めて重要です。一事例を紹介します。
 平成13年11月、北海道釧路沖でプレジャーボートが転覆し、乗っていた4名全員が海水温度5℃という冷たい冬の海に投げ出されました。しかし、全員ライフジャケットを着用していたので、海面に浮くことができ、さらに1名が耐水型携帯電話を持っていたため、直ちに救助機関と連絡をとることが出来ました。連絡を受けて急行した海上保安庁の巡視艇に救助され、遭難者全員が極寒の海から無事生還しました。
 このように、万が一海中に転落した場合のために、海上保安庁では、「ライフジャケットの着用」、「携帯電話の携行(防水パック利用)」、「118番の有効活用」の三つを基本とする自己救命策確保キャンペーンを展開しています。
 キャンペーン活動では、パンフレット等の作成・配付、各種イベントやマリンレジャー安全講習会を通じた愛好者への呼びかけ等を行っています。また、国土交通省、水産庁及び海上保安庁の共催により、現在29の機関及び団体が参加するライフジャケット着用推進会議を開催するなど、関係機関、団体とも連携を図りながら幅広い活動を行っています。
 さらに、テレビ、ラジオ、映画CM、雑誌、電光掲示板等の政府広報を利用して、広く一般の方々へのPRにも努めているところです。


駅前広場の掲示板を活用したPR(東京駅)
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