海上保安レポート 2011

はじめに


TOPICS 海上保安の一年


特集 新たな海洋立国に向かって


海上保安庁の任務・体制


■本編

1 治安の確保

2 領海等を守る

3 生命を救う

4 青い海を護る

5 災害に備える

6 海を識る

7 交通の安全を守る

8 海を繋ぐ


目指せ! 海上保安官


語句説明・索引


図表索引


資料編


おわりに

目指せ! 海上保安官 > COLUMN Vol.12 第五管区初の女性降下員 初出動に向け特訓中!
目指せ! 海上保安官
COLUMN Vol.12
第五管区初の女性降下員 初出動に向け特訓中!第五管区海上保安本部

海上保安官に憧れて転職を決意したM村乃里子さん。以前は看護師として働いていました。

22歳の時、大海原を雄大に航行する海上保安庁の白い船の姿に心を奪われ、

「かっこいいなぁ。あの船で日本の海を守っている人がいるんや。」

と思ったのが転職のきっかけでした。

すぐに国立清水海上技術短期大学校に入学、2年間通い海技免状を取得しました。その後、海上保安学校門司分校で半年間の研修を修了し、平成21年12月、念願が叶い海上保安官として現場に着任しました。

M村さんの初めての勤務地は、神戸海上保安部所属の巡視船せっつ機関士補で、ここで降下員の職務を初めて知りました。

降下員は、ヘリコプターからホイストを使って降下し、岩場など、船では近づけない所にいる遭難者の救助活動を行います。M村さんは、

「看護師の知識と経験を生かせば、救助現場での応急処置の幅が広がり、多くの人を助けられるかもしれない。」

と思い、降下員を希望しました。

現在は、第五管区海上保安本部で初の女性降下員として、ヘリコプターからの降下訓練や、船上での搬送訓練等に励んでいます。

また、設備が整った病院と異なり、現場で行う処置には創意工夫が必要となるため、現場で実施できる止血や骨折の固定等、看護師時代に得た知識を取り入れ、他の降下員と一緒に訓練をしています。

濱村さんは、初出動に向け、

「男性職員と同様の体力訓練は苦しいですが、出動要請があればいつでも出動できるよう体力を向上させ、船上・実機訓練を頑張り、私にしか出来ない救助をしたいと思います。」

と抱負を語っています。