海上保安レポート 2004
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●長官からのメッセージ

■TOPICS 海上保安の1年

■数字で見る海上保安庁
■海上保安庁の体制・業務
■特集 海の犯罪・海保の対応
■本編

・海上交通の安全のために
・人の命を救うために
・安心できる暮らしと環境を守るために

・国内外関係機関との連携・協力
・海上保安庁を支える装備等
・海上保安官になるために

●海上保安Q&A
●船艇紹介
●地方探訪
●航空機の歴史


本編 > 安心できる暮らしと環境を守るために > 1 > 事故災害対策 > 5 今後の取組み



 海上保安庁では、排出油防除のための資機材を保有し、事故発生時における原因者等防除措置の実施者への指導及び助言を実施しています。さらに原因者側の対応が不十分な場合には、海上保安庁自らが排出油の防除等を実施し、被害を最小限にする措置を図ります。
 また、平成7年のOPRC条約*1発効の際に設置された「油汚染事件に対する準備及び対応に関する関係省庁連絡会議」(事務局 海上保安庁)等を通じて、関係機関が一体となって油排出事故に対処するなど引き続き関係省庁の連携に努めます。


 大規模な油排出事故が発生した場合、その影響は一国のみならず複数の国に様々な影響を及ぼすことがあるため、その被害を最小限に抑えるためには、関係国との協力関係が重要となります。
 海上保安庁は、隣国である韓国やロシアとの合同訓練や実務者会合等の実施といった二国間協力のみならず、NOWPAP*2(北西太平洋地域海行動計画)への参画、また、日本へのタンカールートの沿岸国であるフィリピン、インドネシアとの三国合同流出油防除総合訓練の実施等の多国間協力を推進することにより、油排出事故が発生した際に関係国が連携して円滑な対応を行うための体制の構築に努めるなど国際協力体制の一層の強化に努めます。


 原油、LNG*3等の危険物を積載した大型タンカーに対して、海上交通安全法の指定航路通航時の消防能力を有した船舶の配備の指示、荷役中における消防能力の確保についての指導等を実施しています。また、関係職員に対する研修を実施するなど、引き続き海上消防体制の確保に努めます。

放水訓練の様子

(写真)放水訓練の様子


 原子力災害発生時には、海上保安庁は救助・救急活動、モニタリングの支援等を行いますが、これらの業務を的確に実施するため、専門機関における研修の実施、放射線測定器等の整備の推進、関係行政機関や事業者との連携の強化等に努めます。


 船舶観測データ集積・伝送システムの整備を進め、より多くの気象・海象情報を収集し、流出した油に関する漂流予測の更なる精度の向上に取り組んでいきます。


 沿岸海域環境保全情報の収集・整理を引き続き行い、最新情報を維持し、内容の充実に努めます。

航空機の歴史(昭和50年代)