海上保安レポート 2004
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本編 > TOPICS > 治安を守る > 1 拡散に対する安全保障構想(PSI)への参加




 拡散に対する安全保障構想(PSI:Proliferation Security Initiative)は、国際社会の平和と安定に対する脅威である大量破壊兵器(核兵器、化学兵器、生物兵器)、その運搬手段及び関連物資がテロリスト等に拡散するのを阻止するため、平成15年5月、アメリカ合衆国ブッシュ大統領の提唱により始められた新たな国際的な取組みです。
参加国*1は、平成15年9月に第3回目の参加国会合(パリ)において採択された「阻止原則宣言」に基づき、各国が単独で又は連携して、既存の国際法・国内法の枠組みの範囲内で海・空・陸における阻止オペレーションを行うこととしたほか、PSIへの支持を拡大するための近隣諸国への働きかけや、連携訓練を行うことで合意しました。
 このPSIに基づく初の阻止訓練として、平成15年9月12日〜14日、オーストラリア沖で実施された海上阻止訓練「Pacific Protector '03」には、海上保安庁から巡視船しきしまや特殊部隊等が参加し、PSI参加国のオブザーバーや多数の報道関係者が見守る中、アメリカ合衆国・オーストラリア・フランスの関係勢力と連携して、容疑船に対する強制的な停船措置、船内捜索等を実施し、訓練の中核的役割を担いました。また、その後行われた海上阻止訓練にもオブザーバーとして担当職員を派遣しました。
 海上保安庁では、引き続き、我が国の政府方針に従いつつ、関係省庁と連携して、海上阻止訓練への参加やPSIに対するアジア各国の支持を拡大する活動の強化などに積極的に取り組んでいくこととしています。
ヘリから容疑船に降下する特殊部隊
▲ヘリから容疑船に降下する特殊部隊