海上保安レポート 2004
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本編 > TOPICS > 人の命を救う > 1 韓国籍タグボートえい航救助



 平成15年11月20日、青森県下前漁港を出港した韓国籍タグボート(266トン、韓国人6名乗船)は、無人のクレーン台船(1,300トン)をえい航して、韓国釜山向け航行していましたが、21日深夜、山形県酒田灯台の西約24海里(約44.4km)沖合で、自船の推進器にえい航索を絡めてしまい、航行不能となったため、第二管区海上保安本部(宮城県塩釜市)に救助要請をしてきました。
 同本部では海難情報を入手後、巡視船やひこ及び特殊救難隊を現場に派遣しました。特殊救難隊員4名を同乗させた新潟航空基地ヘリコプター及びやひこが、22日早朝、現場海域に到着後、えい航準備作業を実施し、西北西の風約20m/s、波高約6mの悪天候の中、陸岸に向けて漂流するタグボート及び台船を距岸約2海里(約3.7km)において沖合に向けてえい航を開始しました。
 しかしながら、距岸約3.5海里(約6.5km)においてタグボートとクレーン台船をつなぐえい航索が切断し、台船が陸側に再び漂流を始めたことから、ヘリコプターにより特殊救難隊員3名が台船上に降下して投錨した結果、台船の完全座礁を防止することができました。
 一方、引き続きタグボートをえい航中のやひこは、気象・海象状況を勘案しつつ、23日午後、酒田港沖までえい航を実施し、乗組員6名全員を無事救助しました。
えい航作業
▲えい航作業
えい航の状況
▲えい航の状況