海上保安レポート 2004
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●長官からのメッセージ

■TOPICS 海上保安の1年

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■特集 海の犯罪・海保の対応
■本編

・海上交通の安全のために
・人の命を救うために
・安心できる暮らしと環境を守るために
・国内外関係機関との連携・協力
・海上保安庁を支える装備等
・海上保安官になるために


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本編 > 特集 > 1 「海」の安全・安心


ほたる PS202

 皆さんが日々送っている生活の中で、様々な視点で「安全・安心」が脅かされていると感じている方がたくさんいらっしゃるのではないでしょうか。
 「安全・安心」と一口に言っても、日々の食事や病気への不安、生活に必要不可欠な道具などに起因する事故、経済的な事情による将来不安、犯罪に巻き込まれることへの不安など、「安全・安心」を確保するための対象は様々なものがあります。
 その中で例えば、最近、我が国の治安が悪化しているということをよく耳にされると思います。少年や外国人による犯罪の増加、殺人や強盗などの凶悪犯罪の増加など、数年前では考えられなかった勢いで犯罪が増加しているように思いませんか。
 これは、生活の中で事件を目の当たりにしたとか、犯罪が家の近くで発生したなど皆さんの身近なところで犯罪が発生している現状からこのように感じていらっしゃる方が多いのではないかと思います。
 このような状況をふまえ、平成15年12月に犯罪対策閣僚会議において「犯罪に強い社会の実現のための行動計画」が策定されました。
 私たち「海上保安庁」は、「法令の海上における励行、海上における犯罪の予防及び鎮圧、海上における犯人の捜査及び逮捕」を任務として、海上の治安の確保を担っており、この行動計画の中でも徹底した取締りを実施していくこととしています。
 さて、皆さんの中で海上の治安について考えられた方はいらっしゃるでしょうか。漁業を営まれている方や海運業に携わっている方など、「海」を職場とされている方々にとっては身近な問題と感じられるかと思いますが、陸上で暮らし、陸上で働く方々にはなかなか「海」の治安について実感できる場面は少ないのではないかと思います。
 しかし「海」は、平成13年に発生した九州南西海域における工作船事件など、我が国を震撼させるような犯罪の舞台でもあるのです。
 「海」という舞台においてどのような「不安」があり、これに対して私たちがどのようなことをしようとしているのかを以下にご紹介します。