海上保安レポート 2004
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海上保安庁長官
 平成15年を振り返り、「安全・安心」という言葉が注目され、そのための対策について深く議論された年であったという思いがあります。
 国内を見れば、皆さんの身近な場所での凶悪犯罪、特に外国人による犯罪の頻発は、生活習慣の違いや言葉の違いによる意思疎通の難しさなど、これまでの犯罪とは一線を画すものとして大きな不安感を与えるものとなっています。
 また、海外に目を向ければ、米国同時多発テロに端を発し、イラク戦争終結宣言以降も世界各地で大規模なテロが発生し、その脅威は我が国にも暗い影を落としています。
 私たちは海上の治安を維持することを大きな役割としていますが、国内での犯罪、特に密輸や密航など海上ルートを通じて我が国に流入する犯罪は、国民生活にも大きな影響を与えます。また、密漁や海洋汚染事犯などの犯罪も私達の生活基盤を汚す行為であると言えます。また、テロの発生や工作船の来襲なども、安全な国民生活を営む上で海上における大きな脅威と言えるでしょう。
 このような海上の犯罪を取り締まる私たちの活動は、なかなか国民の皆様の目にとまることは少ないかもしれませんが、私たちは国民生活の基盤を支えているという自負のもと、皆さんが抱く「不安感」を少しでも払拭し、生活の明るさを取り戻すことを目指して日々の活動に精力を注いでいます。
 今回のレポートでは、皆さんの不安感の根元にある「犯罪」に対して、私たちがどのような活動を行い、今後どのような対策を講じていくのかという点を紹介し、少しでも「海」に関係する犯罪への不安感を払拭していただきたいという思いから、海上保安庁が取り組んでいる治安対策を特集として取り上げました。
 このレポートにより、海上保安官一人一人が国民の生活をより良いものにするため、努力を続けていることを理解していただけるものと自負しております。今後とも海上保安庁にご期待ください。

海上保安庁長官
深谷憲一