海上保安レポート 2020

はじめに


TOPICS 海上保安庁、この1年


特集 海上保安庁新時代


海上保安庁の任務・体制


■本編

1 治安の確保

2 生命を救う

3 青い海を守る

4 災害に備える

5 海を知る

6 海上交通の安全を守る

7 海をつなぐ


語句説明・索引


図表索引


資料編

TOPICS 海上保安庁、この1年 > 05 「NET(ネット)118」運用開始〜聴覚や発話に障がいを持つ方も緊急通報が可能に〜
TOPICS 海上保安庁、この1年
05 「NET(ネット)118」運用開始〜聴覚や発話に障がいを持つ方も緊急通報が可能に〜

令和元年11月1日、海上保安庁では、聴覚や発話に障がいを持つ方を対象に、海上保安庁への緊急時の通報が可能となる「NET118」サービスを開始しました。

これまでは、118番通報は音声通話にのみ対応しており、聴覚や発話に障がいを持つ方にとって、利用が難しい状況でしたが、氏名、住所等の情報を事前に登録することで、スマートフォン等を使用した手入力操作による通報が可能となりました。これは、平成29年、聴覚障がい者の方のみが乗り組んだプレジャーボートが転覆した事案を契機として、聴覚や発話に障がいを持つ方でも、118番通報を容易に行うことができ、当庁が迅速に救助等を行えるような通報サービスの検討を進めてきたものです。

今後とも、皆様が安全に安心して海で過ごせるように、海難救助の体制整備に努めていきます。

通報要領

通報要領

救助事例

令和元年12月28日、呉海上保安部(広島県)管内において聴覚に障がいを持つ方がプレジャーボートを運航中にエンジンが故障し、海上保安庁に対して「NET118」を通じて救助要請があり、この「NET118」により海上保安庁運用司令センターとチャット形式で救助の手順等を調整しました。その後、海上保安庁の救助艇が現場に到着し、筆談による体調確認等を行うとともに、プレジャーボートを曳航し、乗組員を救助しました。

曳航の様子

曳航の様子

救助の状況

救助の状況