海上保安レポート 2015

はじめに


TOPICS 海上保安の一年


特集 離島周辺や遠方海域における海上保安庁の活躍


海上保安庁の任務・体制


■本編

1 治安の確保

2 生命を救う

3 青い海を守る

4 災害に備える

5 海を知る

6 交通の安全を守る

7 海をつなぐ


目指せ! 海上保安官


語句説明・索引


図表索引


資料編

5 海を知る > Column Vol.11 水路記念イベント〜海洋情報で見る日本海〜を開催
5 海を知る
Column Vol.11
水路記念イベント〜海洋情報で見る日本海〜を開催
第八管区海上保安本部
講演会の様子
講演会の様子

第八管区海上保安本部では、10月16日(木)、143回水路記念日のイベントとして講演会及びパネル展示を(一財)日本水路協会との共催により舞鶴市において開催し、舞鶴市長をはじめ、多くの方々に来場していただきました。

講演会では、当庁職員による海洋情報業務について講演を行った後、特別講演として、東京大学大気海洋研究所道田豊教授には「漂流物を追う」と題し、海流によって運ばれる様々な物体の挙動、それから見える海流像や海流の知見を用いて漂流物の挙動等、海の流れとそれによって運ばれるものの関係について、(独)水産総合研究センター和田時夫理事には「日本海の魚と漁業―変化する環境下での課題と展望」と題し、日本海の主要な水産資源と養殖業を含む漁業の現状の紹介や、変化する自然環境や社会・経済的な状況下での、日本海の漁業の課題と進むべき方向について、(公財)深田地質研究所都司嘉宣客員研究員には「京都府北部の直下型地震と若狭湾を襲った津波の歴史」と題し、寛文2年北近畿地震、昭和2年北丹後地震の被害の詳細と活断層の関係及び昭和58年日本海中部地震、平成5年北海道南西沖地震の各津波による舞鶴湾の海面振動や丹後地方の地震、津波防災について、それぞれ最新の研究をもとに多くの資料を用いて分かりやすく講演していただき、政府から「日本海側における津波想定」が発表された直後でもあり、一般の方の関心も高く、多数の質問が飛び交うなど盛況のうちに幕を閉じました。

パネル展示の様子
パネル展示の様子

また、講演会場に併設したパネル展示では、日本周辺の3D海底地形図をはじめ、京都府舞鶴港の海図の変遷が分かる「伊能図謄写図」から「舞鶴港現行海図」までの4図のほか、ホームページで公開している海洋台帳等の海洋情報提供の概要説明資料や自律型潜水調査機器(AUV)等の最新の測量システムを展示し、海上保安庁の海洋情報業務への理解を深めていただきました。