Column Vol.10
「北浦の観天望気」発刊〜いにしえの知恵を後世に〜
第七管区海上保安本部
「北浦の観天望気」発刊〜いにしえの知恵を後世に〜
第七管区海上保安本部
取材の様子 |
仙崎海上保安部では、北浦地区(山口県北部沿岸)において、古くから地元の方々や漁師に伝えられてきた観天望気や海の豆知識等、海の安全に役立つ情報を掲載したポケットサイズの小冊子「北浦の観天望気」を発刊しました。
情報の収集にあたっては、高齢化と天気予報の発達から継承が途切れている地区もありましたが、いにしえの知恵を後世に伝えるべく、巡回業務等にあわせお年寄りや漁師の方を訪問し、お話を伺いました。
約6か月に及ぶ地道な調査により、数多くの情報を集め、その中から厳選した25項目を写真も交えて掲載しました。
マスコミに大きく取り上げられたこともあり、配布したつり具店やマリーナ、道の駅からは追加要求が、また、県内各地の図書館からは寄贈を求められ、さらにはラジオで全国に紹介されたため、遠くは静岡県からも送付希望が寄せられるなど、大きな反響がありました。
※観天望気とは自然現象や動物の行動の様子から天気を予想することであり、海や山での天候の急激な変化や、局地的な気象現象をつかむために役立つものです。
掲載例
- 日没時、火の子(太陽の周りの一部に虹色がつく)が出れば、天気が悪くなる。
- 春、南東の方から、にわとり雲が来ると春一番(大嵐)がくる。
- 夏のはやて(雷雨)は騒ぐとケガのもと。(直ぐおさまるので、取り乱すなの意味)