海上保安レポート 2014

はじめに


TOPICS 海上保安の一年


特集 海上保安庁の精神 正義仁愛


海上保安庁の任務・体制


■本編

1 治安の確保

2 生命を救う

3 青い海を守る

4 災害に備える

5 海を知る

6 交通の安全を守る

7 海をつなぐ


目指せ! 海上保安官


語句説明・索引


図表索引


資料編

1 治安の確保 > CHAPTER II 国内密漁対策
1 治安の確保
CHAPTER II 国内密漁対策

我が国の周辺海域は、豊かな水産資源に恵まれていますが、これらの資源は無尽蔵では

なく、将来にわたって安定的な供給ができるよう、漁獲量の制限や操業区域・期間を定めるなど一定のルールが決められています。しかしながら、これらのルールに従わない一部の漁業者や密漁グループによる悪質な水産資源の乱獲が跡を絶ちません。

海上保安庁では、関係機関とも連携・協力しつつ、悪質な密漁事犯の徹底した取締りをはじめとした厳正な監視取締りを行い、漁業秩序の維持に努めています。

平成25年の現況
密漁に使用された船及び漁具等
密漁に使用された船及び漁具等
 
被疑者が採捕した伊勢海老
被疑者が採捕した伊勢海老

平成25年の密漁事犯の送致件数は2,402件で、前年に比べ189件減少しましたが、平成21年以降5年連続で2,000件を超えています。

密漁は、個人的な消費を目的とした一般市民によるものから、暴力団による資金獲得を目的とし、見張りや買受業者が一体となった組織的で大掛かりなものまで多岐に亘っています。

海上保安庁では、地元自治体や地元漁業者からの要請があることも踏まえ、地域特性に応じた取締りを行うなど、悪質な密漁事犯の根絶を図っています。

今後の取組み
◆漁業関係法令違反の送致件数の推移
◆漁業関係法令違反の送致件数の推移

海上保安庁では、捜査能力のさらなる向上や採証資機材等の充実を図り、悪質な密漁事犯の厳格な監視取締りに努めます。また、引き続き、関係機関や漁業関係団体等との緊密な連携を図ることで、地域の特性に応じた未然防止対策などの総合的な密漁対策を推進していきます。