平成20年9月21日、新潟県網代浜漁港に帰港予定の遊漁船「第七浩洋丸」(総トン数3.2トン、乗員乗客10名)が帰港予定時間を過ぎても戻らないとの118番通報を受け、第九管区海上保安本部(新潟県)では巡視船艇・航空機を出動させ捜索にあたりました。
約3時間後、捜索中の巡視船「ひだ」がクーラーボックス等につかまり漂流していた9名を発見、救助しました。救助された9名のうち2名についてはその後死亡が確認され、行方不明となっていた1名については後日操業中の漁船により遺体で発見されました。調査の結果、船体から浸水が見つかった後、数分間で船体が完全に沈没したことがわかりました。
捜索にあたっては、巡視船「ひだ」に搭載された「遠隔監視採証装置」を活用しました。同装置は緊急整備により巡視船艇・航空機に装備されつつある新装備です。 同装置により遠方の漂流物を発見したことが早期の漂流者発見につながるなど、同装置の機能が十分に発揮された事案となりました。