▲航路しょう戒中の巡視艇 |
四方を海に囲まれた日本に暮らす私たちは、その生活を維持していく上で、海との関わりを切り離すことはできません。とりわけ、エネルギー資源については、ほとんどを海外からの海上輸送に頼っています。ひとたび東京湾などの船舶交通がふくそうする海域で航路を閉そくするような大規模な海難が発生すれば、尊い人命や貴重な財産を失うことに加え、海上輸送の遮断により経済活動がまひし、国民生活に大きな支障をもたらすことになります。また、海難により油等が流出した場合には、その被害は甚大となり、環境への影響も計り知れないものになります。
海上保安庁は、このような海難の発生を未然に防止し、海上交通が円滑に流れるよう全力で取り組んでいきます。特集1においては、これまで海上保安庁が時代の変化に応じ取り組んできた施策と、現在、海上保安庁が取り組んでいる新たな海上交通の安全確保のための対策についてご紹介したいと思います。