海上保安レポート 2009
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はじめに


TOPICS 海上保安の一年

特集


海上保安庁の任務・体制


■本編

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本編 > 治安の確保 > コラム3. 高級海産物を狙った密漁への対応!
治安の確保
Column 03 高級海産物を狙った密漁への対応! 第一管区海上保安本部

うに、毛がに、あわび、なまこといった高級海産物は北海道を訪れる観光客に人気のある食材ですが、これらの資源が密漁により大きなピンチを迎えています。

密漁漁獲物(毛がに)
▲密漁漁獲物(毛がに)

近年、一部の漁業資源にあってはその枯渇が叫ばれており、地元漁業者により資源回復のための取組みがなされています。例えば毛がにについては、保護区域を設定し漁獲量を規制するなどして資源管理を行っており、また、あわびについては稚貝を放流し長い年月と苦労をかけて養殖が行われています。しかし、成長した大型の毛がにやあわびを狙った密漁が多発しており、資源回復のための努力を踏みにじるとともに地元漁業者の生活をも脅かす問題となっています。

さらになまこについても密漁が多発しています。この5年ほど前から高級食材として中国での需要が急増しており、北海道産なまこは中国で異常とも言える高値で取引されています。このような状況の中、一部の加工業者が密漁なまこを積極的に買い集めていることが密漁の背景にあると見られています。

第一管区海上保安本部では、こういった地元漁業者の生活を根本から崩す悪質な密漁に対する取締りを業務遂行にあたっての大きな柱の一つと位置付け、陸上部署・船艇・航空機が一丸となって摘発に向け精力的に取り組んでいます。

その結果、平成20年においては、21件の悪質密漁事犯を摘発し61名を逮捕しています。今後も、組織を挙げて厳正に対処することで、漁業者の生活を守っていきます。