海上保安レポート 2007

●はじめに


■TOPICS 海上保安の1年


特集 海洋国家「日本」と海上保安庁
〜海洋権益保全への取組み〜

はじめに

1.これが現場第一線

2.海洋調査に迫る


海上保安庁の業務・体制


■本編

治安の確保

生命を救う

青い海を護る

災害に備える

海を識る

航海を支える

海を繋ぐ


海上保安官を目指す


語句説明・索引


図表索引


資料編


海上保安官を目指す > 研修制度
研修制度

 いずれの入口から海上保安官になった場合でも、本人の希望と適性によりさまざまな研修や技能検定などを受けることができます。これらの研修を経て、専門的かつ高度な知識経験を有する人材を育成し、海上保安業務を支えていきます。
キャリアアップのための研修

●特修科

 将来の幹部候補生を養成する登用制度です。海上保安学校卒業生及び門司分校修了生を対象に、当庁在職年数や資格等の基準を満たしている職員の中で試験により選抜された者は、初級幹部として必要な素養を身につけるため、海上保安大学校において所要の研修を受講します。
 研修修了後は、船艇や陸上での勤務経験を積みながら、本人の能力、希望、実績等により、幹部へ昇任していきます。
専門家になるための研修

●航空研修

海上保安学校宮城分校
▲海上保安学校宮城分校
 海上保安学校航空課程卒業者は、本人の希望と適性により回転翼(ヘリコプター)要員と固定翼(飛行機)要員に分かれて、航空機の操縦に関する知識・技能を修得するための研修を受けます。
 また、海上保安大学校専攻科修了者で、在学中に本人の希望と適性により航空要員に選抜された者は、固定翼(飛行機)要員として研修を受けます。
 研修修了後、航空基地等において飛行機またはヘリコプターの操縦士として、海難救助、海上犯罪の取締りなどの業務に従事します。
 このほか、航空機の整備にかかる研修もあり、こちらも海上保安大学校専攻科修了者及び海上保安学校卒業者(航空課程及び海洋科学課程卒業者を除く)のうち、本人の希望と適性により選抜された者が研修を受けます。

●潜水研修

潜水研修
▲潜水研修
 海上保安庁を題材とした映画やドラマ「海猿」の放映により、一躍、世間の脚光を浴びた潜水士ですが、その業務は過酷で大変厳しいものです。潜水士には高度な潜水技術と専門的な知識・技能が不可欠です。約2か月にわたる訓練・研修では、転覆船内での救助活動やヘリコプターとの連携を想定した訓練などを行います。
 研修修了後は潜水士として救難強化巡視船等に乗り組んで活躍するとともに、希望と適性により特殊救難隊員、機動救難士に進むこともできます。

●救急救命士養成研修

 海上における遭難者を1人でも多く救出するため、海難の現場や病院への搬送中に高度な救急救命処置を実施できる救急救命士を養成しています。救急救命士の国家資格を取得した後、特殊救難隊員、機動救難士等として活躍しています。

●語学研修

 現場での海上保安業務において不可欠である中国語、ロシア語及び韓国語のプロフェッショナルを養成する研修です。研修修了後は、外国語及び犯罪捜査に精通した国際捜査官として活躍するほか、さまざまな分野において活躍します。