海上保安レポート 2004
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本編 > TOPICS > 治安を守る > 6 牡鹿半島周辺海域で小型船舶を空と海から約7時間追跡捕捉


 宮城県の牡鹿半島周辺は、日本でも屈指のさざえ、あわび等高級魚介類の宝庫として知られていますが、これらの密漁行為が後を絶たないため、第二管区海上保安本部では密漁撲滅に向けた総合対策として、警察、自治体、漁業協同組合などとともに「あわび等密漁取締対策室」を設置して、沿岸部のパトロール等を強化しています。
 そのような中、管内の塩釜海上保安部(宮城県塩釜市)では、平成15年6月17日午後2時頃、警察から「牡鹿半島周辺海域において密漁容疑船を追跡中」との情報を受けて、直ちに巡視船艇とヘリコプターを出動させ、警察と連携しながら密漁容疑船の捕捉に当たらせました。男性2名が乗船していた密漁容疑船は、養殖いかだや陸地付近を縦横無尽に逃げ回り、日没後も逃走し続けましたが、同日午後9時頃(追跡開始から約7時間後)、海上保安庁及び関係機関の徹底的な追跡に遂に逃走を断念しました。その後立入検査を実施した結果この船舶が無検査だったことが判明したため、同船船長を船舶安全法違反の容疑で現行犯逮捕しました。
 悪質な密漁事犯は、全国各地で行われている実態があることから、今後とも関係機関と密接に連携しつつ、情報収集・分析体制の強化、監視・捕捉・捜査能力の向上等を図ることで、より一層厳正に取締っていくこととしています。
牡鹿半島周辺海域で小型船舶を空と海から約7時間追跡捕捉