女性初の保安部長就任
第十管区海上保安本部
平成29年4月、全国初の女性海上保安部長として中林久子部長が、鹿児島県の西部海域を管轄とする串木野海上保安部長に就任しました。
中林部長は、平成3年に海上保安大学校を卒業し、4回の巡視船艇勤務のほか、本庁広報室報道係長、水島海上保安部航行安全課長、また、女性初の海上保安署長となった木更津海上保安署長を経て串木野海上保安部長へ就任し、幅広い場面で活躍する女性海上保安官の先駆者となっています。
串木野海上保安部は、外国人による密漁や暴力団が絡む密輸事件への対応のほか、管内唯一の原子力発電所を管轄する海上保安部として有事が起きた際の避難誘導など、業務内容は多岐にわたっています。
中林部長は職員に対し「さまざまな事案対応など、業務には全員が一体となり進めてほしい」と述べ、船艇と陸上職員や年代の違う職員の親睦を深めるために、卓球大会を開くなど職員同士の結束を強め、さまざまな業務を一体となって遂行できる職場環境作りに力を入れています。
夏季のマリンレジャー期間前には、ライフジャケットの有効性について実感を持って伝えられるよう地元の多数の記者に対し、取材を兼ねた海難救助体験を行ったほか、「未来に残そう青い海」図画コンクール受賞者に巡視艇の体験航海を行うなど、保安部として新たな取組みも行っています。
また、中林部長は、これまでの女性海上保安官としてのキャリアから、平成29年7月、鹿児島県警察本部開催の「女性職員を対象とした女性のキャリアアップについて」と題した女性セミナーへ講師として招かれ、自身の経験を踏まえ、女性警察官と職員等70名へ仕事に取り組む姿勢等のアドバイスやエールを送りました。
中林部長は持ち前の「親しみやすさ」と「女性ならではの視点」をもって、地域の方々の気持ちに寄り添った幅広い業務を串木野海上保安部の職員と一体となって遂行しています。