海上保安レポート 2004

●はじめに


■TOPICS 海上保安の1年


■特集1 海洋権益の保全とテロ対策

■特集2 海保の救難


■本編

治安の確保

生命を救う

青い海を護る

災害に備える

海を識る

航海を支える

海をつなぐ連携


海上保安庁の業務・体制


海を仕事に選ぶ


海保の新戦力


その他


資料編


 
本編 > 生命を救う > コラム ウォータークラフト&ライフスレッドレスキュー
ウォータークラフト&ライフスレッドレスキュー
 風光明媚な若狭、山陰の沿岸はマリンレジャーの宝庫で、京阪神、山陽、中京地区から多くの海水浴客や釣り客が訪れます。
 特に、平成3年頃からは海水浴場の人気が急に高まり、それに伴い海難事故も急増しました。平成16年、第八管区海上保安本部は、海水浴場のような、船舶が接近困難な浅い海域でも救助可能な「ウォータークラフト&ライフスレッド・レスキュー」という新たな救助手法に着眼し、取組みを開始しました。
 「ウォータークラフト&ライフスレッド・レスキュー」とは、ウォータークラフトすなわち水上バイクの船尾に海難救助用に開発された特殊発泡材の板であるライフスレッドを取り付けて海浜部や沿岸域での遭難者を救助する手法です。水上バイクの機動性を生かしたこの手法は遭難者の救助と搬送が極めて短時間で可能で、また、プロペラで事故者を傷つける心配もありません。
 平成16年夏、この救助手法を普及・啓発するため、海水浴シーズンが本格的に始まる前の6月20日に鳥取県岩美海岸において、海上保安官、地元ライフセーバー、消防関係者等を集めて、訓練を実施しました。
 この訓練で、参加者には大きな興味を持っていただき「ウォータークラフト&ライフスレッド・レスキュー」が、海水浴場などの浅い海域において非常に有効な救助手法の一つであることを分かってもらえたと思います。第八管区海上保安本部では、海水浴場等での海難の犠牲者を減少させるため、今後も訓練や講習会を通じてこの救助手法を地域に普及させることとしています。  
訓練の様子
▲訓練の様子

訓練の様子
▲訓練の様子