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3 今後の取組み
海上保安庁では、地震等の自然災害が発生した場合、巡視船艇・航空機による被害状況調査や救助活動等災害応急対策を迅速・的確に実施します。 また、次のような資料を整備し、防災関係機関に提供します。 住民の避難及び支援物資の搬入等のために防災情報を網羅した「沿岸防災情報図」 火山噴火活動の総合的な基礎情報をデータベース化した「海域火山基礎情報図」
我が国は、太平洋プレート、フィリピン海プレート、北米プレート及びユーラシアプレートが複雑に接する場所に位置しています。巨大地震の発生は、これらのプレートの動きにより生じた歪みが原因と考えられていますが、これまでは、海底の地殻の変動を観測する手段がなく、海域の巨大地震発生の予測精度を高めるためには、その開発が望まれていました。海上保安庁では、東京大学と共同で海底地殻変動の観測・解析技術を開発し、平成12年7月の三陸沖から、プレート境界付近に海底基準局を順次設置し、海底地殻変動観測網の整備を行っています。 近年、東海地震とともに発生の危険性が高まっていると指摘されている東南海・南海地震の震源域である南海トラフ沿いや、宮城県沖地震の震源域についても海底基準局を設置し、地震予測の精度向上のためのデータの収集を目指していくこととしています。平成16年度中には、潮岬沖に海底基準局を設置し、観測を開始する予定です。 このような海底における地殻変動の定常的な観測は、世界でも初めてのことであり、地震発生の予測精度向上のための重要なデータが得られると期待されています。 日本周辺には、多くの火山島及び海底火山があります。海上保安庁では、それらのうち活動している31カ所の海域火山の監視を航空機によって行っています。さらにそのうち6カ所の海域火山については、測量船による海底地形、地質構造の調査を実施し、火山付近の地殻構造やマグマの位置の把握に努め、基礎情報図の整備を行っています。これらのデータは航行船舶の安全情報として活用されるほか、防災対策の基礎資料として活用されます。 【海底基準局の配置図】 【海底地殻変動観測の概念図】 海底基準局の設置作業 海上保安庁Q&A 太平洋には「てん(太)」があるのに、大西洋には「てん(大)」がないのはなんで? 海上保安庁Q&A 海の塩はどのくらい含まれているの? |