平成28年の海上犯罪の送致件数は、7,710件であり、前年より251件(3.4%)増加しました。送致件数を法令別に見ると、海事関係法令違反が3,530件と最も多く全体の45%を占め、次いで漁業関係法令違反が2,418件(31%)、刑法犯が771件(10%)、海上環境関係法令違反が625件(8%)となっています。
海事関係法令では、検査を受けていない船舶を航行させる無検査航行や定員超過等の船舶安全法関係法令違反が1,429件(40%)と最も多く、漁業関係法令では、無許可操業、区域・期間外操業等のいわゆる「密漁」事犯が2,367件(98%)、刑法犯では、船舶の衝突・乗揚げといった往来を妨害する罪(業務上過失往来危険等)や過失傷害が620件(80%)、海上環境関係法令では、船舶からの油や有害液体物質の排出等を禁止する海洋汚染等及び海上災害の防止に関する法律違反が372件(60%)とそれぞれ多く発生しています。
このほか、薬物や銃器等の密輸事犯といった薬物・銃器関係法令違反を88件、不法出入国(いわゆる密航)事犯や不法就労事犯の出入国関係法令違反を3件送致しています。
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