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領有権主張活動家船舶を規制する巡視船 |
海上保安庁では、現下の情勢をふまえ、第十一管区海上保安本部所属の巡視船艇・航空機をはじめ、必要に応じ全国からの応援派遣により必要な勢力を確保し、中国公船に対して領海に侵入しないよう警告するとともに、警告にもかかわらず領海に侵入した場合には、退去要求や進路規制を行い、領海外に退去させています。
さらには、外国漁船や領有権に関する独自の主張を行う活動家船舶等に対しても、我が国の領土・領海を断固として守りぬくとの方針の下、法執行機関として、国際法や国内法に基づき、冷静に、かつ、毅然として対応しています。
VOICE 専従船乗組員としての「自覚」「誇り」「覚悟」
尖閣諸島は、我が国固有の領土であることは誰もが疑う余地の無い事実である。しかしながら、外国公船の徘徊、外国人漁業者による違法操業や外国人活動家による領有権主張活動等が尖閣諸島周辺海域において現実のものとして行われている。これらの事案に対し、我が国の海上における法執行機関である海上保安庁は、国際法と国内法に基づき、冷静かつ毅然とした態度で昼夜違わず365日間、尖閣諸島をしっかりと守り続けてきている。
尖閣諸島周辺海域の領海警備は、いうまでもなく、海上保安庁の最重要任務の一つとなっている。
平成26年の秋から暮れにかけて、南(ぱい)ぬ美(ちゅ)ら島(しま)こと石垣島に3隻の最新鋭型巡視船が遂にその雄姿を現した。使命感に燃え全国各地から石垣島に集結した海上保安官をはじめ、皆が待ちに待った海上保安庁で初めてとなる複数のクルー(職員グループ)で運用される大型巡視船たけとみ、なぐら、かびらの就役・配属である。
この日のために準備には万全を尽くした。尖閣諸島周辺海域の領海警備の体制強化の本格的な幕開けである。
専従船の乗組員達は長短こそあれ、それぞれ海上保安官としての歴史を持ち、これまで様々な分野の業務に携わってきた。しかし、今こそ、自分は尖閣諸島周辺海域の領海警備に最前線で臨むべきだという「自覚」、自分の希望が叶い現に最前線でこの最重要任務に就いているという「誇り」、そして、領海警備のプロフェッショナル、海上保安官として尖閣を守り抜くという「覚悟」を持って、石垣に配備された最新鋭型巡視船の乗組員としてこの任務を完遂することが今、我々に課された使命である。