地球表面の7割を占める海洋は、その広大さとアクセスの困難さから、我々の進出を阻んできました。しかし、近年になって海洋には、石油・天然ガス、レアメタルと呼ばれる希少な金属、新エネルギーとして期待されるメタンハイドレート等、様々な資源が眠っていることが判ってきました。
領海及び排他的経済水域の面積では我が国は世界第6位ですが、そうした我が国周辺の海域には、我が国の天然ガス消費量の約100年分に相当するメタンハイドレートが賦存しているとの試算※もあります。我が国にとって、これらの資源の活用は大きな可能性を秘めるものとなっています。
海上保安庁は、これまで25年以上にわたって我が国周辺の大陸棚調査を行ってきました。これは、新たに国土の約2倍にあたる大陸棚を広げるための、政府一丸となった壮大なプロジェクトであり、その成果がもうすぐ結実しようとしています。
ここでは、その経緯と成果をわかりやすく紹介します。
※ エネルギー白書2009より。