「ナホトカ号海難・流出油事故」及び「ダイヤモンド・グレース号油流出事故」の発生から約10年が経過しました。幸いにも、我が国沿岸では、その間、大規模な油流出事故は発生しておりませんが、海外では、平成11年のフランス沖におけるマルタ籍タンカー「ERIKA」号沈没事故や平成14年のスペイン沖におけるバハマ籍タンカー「PRESTIGE」号沈没事故など、大規模な油流出事故が発生しています。また、我が国沿岸においても、海難事故等に伴う燃料油等の流出事故が依然として発生しており、流出した油による海洋汚染や漁業被害等が、最近においても発生しています。
海上保安庁では、油のみならず、HNSについても、事故が発生した場合を想定して、体制の強化に努めております。
また、この種の事故への対応は、関係省庁、地方公共団体、関係事業者等との連携が非常に重要でもあります。海上保安庁では、そのような視点にも立ち、引き続き、これら機関等との連携強化も図っていきます。