海上保安レポート 2009
紹介ページ TOPページ

はじめに


TOPICS 海上保安の一年

特集


海上保安庁の任務・体制


■本編

治安の確保

領海等を守る

生命を救う

青い海を護る

災害に備える

海を識る

交通の安全を守る

海を繋ぐ


目指せ!海上保安官

  1. 業務紹介
  2. 海上保安大学校
  3. 海上保安学校
  4. 海上保安官としてのキャリアと研修
  5. 待遇

語句説明・索引


図表索引


資料編


目指せ!海上保安官 > 海上保安官としてのキャリアと研修
目指せ!海上保安官
海上保安官としてのキャリアと研修

ほとんどの海上保安官は、大学校・学校を卒業後巡視船艇に配属されます。

その後は、本人の希望と適性等に応じて陸上勤務と船艇勤務を繰り返していきます。

海上保安学校の情報システム課程を卒業し海上交通業務の道に進んだ者は、主に海上交通業務において、海洋科学課程を卒業した者は、海洋情報業務で活躍します。

キャリアアップのための研修
特修科

海上保安学校卒業者等を対象とした将来の幹部候補生を養成する登用制度です。在職年数や資格等の基準を満たしている職員を、試験により選抜し、初級幹部として必要な素養を身につけます。


特修科
▲特修科
航空研修

海上保安大学校専攻科修了者で在学中に操縦要員に選抜された者は飛行機要員として、また、海上保安学校航空課程卒業者は、ヘリコプター要員と飛行機要員に分かれて、航空機の操縦に関する知識・技能を修得するための研修を受けます。

このほか、航空機の整備に関する研修もあり、海上保安大学校専攻科修了者及び海上保安学校卒業者(航空課程卒業者を除く)のうち、選抜された者が研修を受けます。

潜水研修

船舶の転覆や沈没等の海難事故が発生した場合に、転覆船舶等からの救出や漂流者の救助等にあたる潜水士を養成する研修です。約2か月にわたる訓練・研修において、転覆船内での救助活動やヘリコプターとの連携を想定した訓練等を行い、必要な潜水技術を身につけます。

救急救命士養成研修

海難の現場や病院への搬送中に高度な救急救命処置を実施できる救急救命士(国家資格)を養成しています。潜水研修を終えた潜水士から選抜されます。

語学研修

外国人犯罪の捜査を行うためには外国語が不可欠になります。海上保安庁では現場での捜査において必要な中国語、ロシア語及び韓国語のプロフェッショナルを養成しており、これらの者は、国際捜査官等として犯罪捜査等の業務に従事します。

国際水路機関(モナコ)からの声
国際水路機関 担当N
アルベール1世
▲アルベール1世

モナコ公国は、日本最東端の島、南鳥島と同程度の面積の、小さくも美しく魅力的な国です。多くの富豪が訪れることでも有名ですが、モナコには海に親しい国という別の一面があります。それは、港を彩る大型クルーザーという華やかな世界のみならず、着衣泳法や、一人乗りヨットの授業が小学校にあるなど、身近な海の楽しみ方です。
 さらに、先のモナコ大公アルベール1世(在位1889-1922)は海洋学者として、自ら航海を行ったことで知られています。
 また、大公の強力な誘致によって、国際水路機関(IHO)が1921年、モナコに設立されました。各国の海図作成機関(日本では海上保安庁)が加盟するIHOは、全世界の航海の安全に貢献するため、海図の世界基準の作成や、測量技術の向上などを行っています。大公の遺志を継いだ大洋水深総図(GEBCO)の刊行もその一つです。
 私の主な仕事の内容は、測量データベースの作成、電子海図のデータ改ざんを防ぐ暗号キーの管理などで、いずれも国際機関でないと実施が難しい業務です。
 言葉の壁がある土地での生活は、難しいことばかりですが、モナコ勤務という滅多に経験できない生活を楽しみ、かつ糧にしていきたいと考えています。