海上保安レポート 2006

●はじめに


■TOPICS 海上保安の一年


■特集1 国際展開する海上保安庁

■特集2 刷新図る海保の勢力


海上保安庁の業務・体制


■本編

治安の確保

生命を救う

青い海を護る

災害に備える

海を識る

航海を支える


海保のサポーター


海上保安官を目指す!


語句説明・索引


図表索引


資料編


特集2 > 刷新図る海保の勢力 > はじめに
はじめに

ファルコン900(手前)とガルフV(奥)
▲ファルコン900(手前)とガルフV(奥)
当時の最新型巡視船(PL03むろと)
▲当時の最新型巡視船(PL03むろと)
海上保安庁初のヘリコプター搭載型巡視船「そうや」
▲海上保安庁初のヘリコプター搭載型
巡視船「そうや」
 戦後の日本の海は、暗黒の海といわれ、機雷が水路や主要港湾を塞ぎ、密輸・密航などの悪質な犯罪が多発し、さらには海賊の横行までが伝えられました。  そんな中、海上の治安を維持し、船舶航行の安全を確保するため、昭和23年5月、海上保安庁が発足しました。当時の巡視船艇勢力は、連合軍当局からの指令により速力、隻数などに制限を受け、旧海軍の生残り艦艇や雑役船など、小型老朽船約200隻で編成されていたため、各種業務で困難を伴うこともありました。
 その後、高度経済成長期における海上輸送量の増大に伴う船舶の大型化、新海洋秩序形成による広域しょう戒体制構築の必要性、SAR条約に基づく広大な日本の捜索救助区域の設定、不審船への対応など、その時々の社会情勢、国際情勢による業務ニーズに応え、ヘリコプター搭載型巡視船、長距離ジェット飛行機など新たな勢力を整備し、平成18年4月末現在では、巡視船艇等501隻、航空機72機までになりました。
 そして、また、時代の新たなニーズに応えるため、海保の勢力に変化が生じています。ここでは、刷新を図りつつある海上保安庁の勢力について紹介いたします。