| 民間の水難救助組織の中核をなす(社)日本水難救済会では、昭和25年から「青い羽根募金運動」を行っており、集められた募金は救難資機材の購入や救助訓練の経費に充てられています。海上保安庁でもこの活動に積極的に協力しています。 下田海上保安部(静岡県下田市)は、天城の山中にある「青羽根」という全国的にも極めて珍しい地名に着目し、海とかけ離れた地域ではあるが、青い羽根募金運動と同名であるこの地域の方々に、この募金活動を知ってもらい、賛同して頂こうと考えました。 さっそく、青羽根地区長に協力を依頼したところ、「これも何かのご縁です。」と快諾して頂き、回覧板で日本水難救済会の活動や青い羽根募金の運動のPRをして頂けることになりました。更に、バス停留所「青羽根」に「青い羽根」のポスターを掲示、町のシンボルである天城ドーム(スポーツ施設)にポスターの掲示及び募金箱を設置することになりました。 この交流をきっかけにして下田海上保安部は、平成15年9月30日に青羽根地区周辺の生徒・父兄等計104名に対して巡視船するがによる下田港から石廊埼間の体験航海を実施しました。体験航海では、するが乗員の手作りによるロープ製コースターをプレゼントするとともに、ライフジャケットの膨張実演等を行って釣り人の海中転落事故防止を訴えました。青羽根地区の皆さんからは、「海上保安庁のいろいろな仕事が分った」などの声が聞こえ、青羽根地区の皆さんと下田海上保安部とのうれしい絆となりました。 ※「青羽根」は、静岡県伊豆市に所在し、東名高速から南・西伊豆へ向かう幹線道路(伊豆の踊り子も通った街道)沿いにあり、観光客への海難防止PRには、うってつけのところでした。地名の由来は、「青埴(あおはに)」がなまったもので、凝灰岩などが風化して青色粘土、青色の土地が多かったことによるとされています。 |