海上保安レポート 2009
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はじめに


TOPICS 海上保安の一年

特集


海上保安庁の任務・体制


■本編

治安の確保

領海等を守る

生命を救う

青い海を護る

災害に備える

海を識る

交通の安全を守る

海を繋ぐ


目指せ!海上保安官


語句説明・索引


図表索引


資料編


本編 > 交通の安全を守る > 4. 航行の安全のための情報提供
交通の安全を守る
4. 航行の安全のための情報提供
目標
 海上保安庁では、航海の安全に必要な情報の迅速かつ確実な提供を行い、海難の未然防止に努めます。
平成20年の現況
(1)AISを活用した航行支援システムの全国展開

ふくそう海域に引き続き、全国の沿岸海域にAISを活用した航行支援システムの整備を進めています。同システムでは、AIS搭載船舶の動静をリアルタイムに把握しながら、乗揚げ及び走錨の恐れのある船舶への注意喚起のほか、各種安全情報の提供を行っています。平成20年7月には北海道、東北、北陸及び山陰沿岸海域にて同システムの運用を開始しました。また、平成20年度には南九州及び南西諸島海域において同システムの整備を行いました。


(2)航海の安全に必要な情報の提供

海上保安庁では、漂流物や航路標識の障害など航海中の船舶に対して緊急に周知する必要がある情報を、航行警報として衛星通信やインターネット等で提供しています。平成20年においては、約1万3千件の情報を発出しました。

また特に冬期においては、北海道沿岸地域に到来する流氷が航行の支障となることから、巡視船艇・航空機によるしょう戒の他、人工衛星「だいち」による観測も活用し、「海氷速報」としてほぼ毎日発行しました。

さらに、気象状況や工事状況、定置網設置状況などの情報の把握不足による海難を防止することを目指して、海で活動する方々に向けて、パソコンや携帯電話のインターネット等で、海の安全に関する情報を提供する「沿岸域情報提供システムMICS)」を運用しています。このシステムは、リアルタイムな情報を「誰もが簡単に、必要な情報を必要なときに、誰でも分かりやすく」入手できるもので、現在、全国70の海上保安(監)部等で運用しています。

今後の取組み

平成21年度には、南九州及び南西諸島海域でAISを活用した航行支援システムの運用を開始します。これにより、一部離島を除く我が国の全ての沿岸海域においてAISによる船舶の動静把握を踏まえた情報を提供していきます。
 また引き続き、MICS航行警報等を活用し、航海に関する情報を幅広く提供していきます。


●沿岸域情報提供システム(MICS : Maritime Information and Communication System)
沿岸域情報提供システム(MICS : Maritime Information and Communication System

●海氷速報
海氷速報
※赤色が濃いほど流氷が多いことを表す

●水路通報・航行警報の概念図
水路通報・航行警報の概念図
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